レビュー一覧

映像化不可能なんて言われていますが、他に類を見ない内容の大好きな小説なのでいつか映画になってくれないかなぁと思っていたらコミカライズされていたんですね。何度も読んだ小説が、活字が絵で表現されるとこういう風なのか、天使が囀る時の表現や衝撃的なクライマックスはああなるのだなと場面場面で興味深く読みましたし、漫画化するに作家さんも苦労されたのではないだろうかとも思うのですが、登場人物の画が総じてオーバーリアクションなのが終始気になってしまいました。ですが2巻という限られた枠組みの中で不足なくよく纏められています。漫画を読まれた方には原作小説もお薦めしたいところです。

原作があるみたいですが私はこちらのみ読みました。単純に線虫が怖いというのは勿論、倫理観が考えさせられる作品です。最後の少年(1巻冒頭の康之くん)を見ると早苗はとても良い事をした様に感じますが…動機は実は蜷川と同じなんですよね。医療だと善で宗教だと悪なのか？しかし早苗はこれっきりで2度と線虫を使うことはないでしょう。表情の描き方やグロテスクな表現にとても迫力があり、話のテンポも良くてどんどん読んでしまいました。これだけの内容をわずか2巻に纏めたのはスゴいと思います。

原作は読んでいませんが、この狂気は、読んだ人を凍りつかせただろうと思います。絵と話の展開に、迫力と勢いがあり、まだ内容を理解していないというのに、次々とページをめくっていってしまいました。それにしても、いろいろ気持ち悪かったです。でも主人公の女性が清々しくて、それが救いでした。

この原作者はハズレがない。いろいろ漫画化されているがおもしろい。原作だと難解な言い回しもあったが、漫画でわかりやすくなっていた。

まさか天使の囀りを漫画で読める日が来るとは思いませんでした。初めて「天使の囀り」を読まれる方は覚悟が必要です。グロ、ホラー、トラウマのてんこ盛りです。しかし原作読んだ自分からすると、よくぞ2巻でこんなに読みやすくまとめてくれたのかと感動しました。初めて漫画で「天使の囀り」を読まれて、面白かったと思われた方は是非とも原作で更に恐怖を。原作履修済の方は“あの”場面達がどうなっているのか確かめてみてください。