レビュー一覧

幽霊がタイムスリップして彼氏の過去に現れる。こういう設定は難しいなと思いつつ、面白い展開になるといいな〜と期待して私はついつい手が出ますが、本作もタイムリープやタイムスリップものの王道と大きくは違わない話じゃないでしょうか。幽霊が過去に戻る設定は珍しいのかな。コミカルな中に漂う切なさは終始ありますが、読後感は爽やか。あとがき読んで納得。ご都合主義でも…という作者様の意向には好感持ちました。デビュー作だそうですが、ちょっと画面がいっぱいで読み辛いところがあるかも。何を表してるか読み取りにくくて話がわかり辛いなと感じた部分はありました。

一話の扉絵「かなたに後ろから抱き付く幽霊まひる」の図ですが、錯視でしょうか…なんでか逆に見てしまい。大いなる伏線!?と思って読み始めたのがマズかったのか…でも錯覚しなかったら読んでないし。それはさて置き。全体的に思わせぶりな表現が多く、蓋を開けてみたら何てことないという。空気干渉は活きてるけど、無駄に広げたエピと浅めな心理描写の280頁かな。かなたの孤独感は、つるむ友人もいて普通にひとり暮らしも出来てる大学生のそれで(家族背景なし)。身近にある感覚なだけに、深い心理描写や巧みな筋立てがないと読み応えもないかなぁと。赤信号なんだよう(悪あがき)。

幽霊が消えるときはうるっとしたりもしたんですけど、タイムパラドクスが酷い。幽霊と出会ってない世界線ではどうやって恋に落ちて好きになったの？もしかしてその世界でも幽霊に出会ってる設定だった？じゃあなんで童貞すててたの？ってかインポだから男に抱かれるってのも無理がある。恋に落ちる過程はいいけど、心が病んでインポになった攻めが受けを抱けるようになる過程もめちゃくちゃ大事じゃないの？そこは丸々カットってどないよ。終わった後のモヤモヤがひどくてこの点数になりました。

かなたがまひるに惹かれていく過程がなんかあやふやだなぁと少し思ってしまいました。全体的なストーリーも終わり方もちょっと薄いと感じてしまいました。でも絵は素敵でした！

ドラマチックなお話でした。自分に誠実でありたい、って素敵な言葉ですね。面白かったです。

紙の本だったらかなり分厚いのではないでしょうか？もの凄い読み応えでした。紙の本で気になっていたので購入。幽霊モノは悲しい結末になることも多くハピエン主義の私は購入を迷うことが多いのですが優しい結末に涙がでました。すごくよかったです。

どんなラストになるのかと冷や冷やしましたが、パッピーエンドで良かったです。

どきどきでした。明るさが救いでした。感動しました。

これ系のは大概、死んでないので多分これも死んでないよな？と先が読めてしまったのが残念でした。ついでに、ふたりの仲良くなるまでが殆ど分からず、そこも消化不良。というか、そこが一番消化不良。何故、そこまで執着するか、が今ひとつ分からず。

お話は面白かったです。ただ、絵に違和感を感じるところが何箇所かあって、ハマりきれませんでした。