レビュー一覧

大好きな今市子さんの作品がこんなところに？！美しく、幻想的に作り込まれた百鬼夜行抄のファンで、このひとがボーイズラブを描くとどうなるんだろう？と思っていましたが、本当にあったとは。。セクシーなシーンはあまりないので、それを求めると損しちゃいます。空気感、雰囲気を読者に読ませるのは一流としか言いようがありません。絵のタッチも優しく、色っぽく、品があり、大好きです。とても素敵な作家さんです！！

ずいぶん昔の作品のようです。短編集。表題作はじめ、どの作品も決着がないまま終わってる感じがして消化不良です。最後に書き下ろし（いとこ同士の）が追加されていましたが、これは唯一もしかしたらいい結末が待ってるかなーと思わせるものでした。いまひとつ入り込める作品がなかったので、期限付きレンタルだったらよかったのに・・・ということで辛め評価です。

これも古い短編集でしかも同人誌のも数話ありますが、とても素敵な作品です。表題作が3話分と、そのほか1話ずつ計4CPのストーリーと、表題作の描き下ろし。私はこの作者さんの血縁ある話は切なくある意味心地よい背徳感が漂っていて大好きです。エロも今どきのエロではなくて素肌で抱き合う心地良さがすごく伝わる絡み方で官能的。短いお話は低評価になりがちですけど、これは情緒ある完結で良い短編だと思います。描き下ろしもグッとくる素敵なお話です。

今市子さんの同人誌作品をもとにした短編集。昔の作品なのでそこかしこに時代を感じますが（服装、髪型、FAXでの連絡などなど。携帯が無い時代だから、連絡を取るのに相手の勤務先に“私用電話”なんかしちゃうのですね。笑）LGBTQへの理解が深まり、漫画や小説でも“好き”＞“あっという間にH”が極々普通に見られるようになった今の時代だからこそ、いとこ同士、叔父と甥の関係、カミングアウトへの葛藤と周りを巻き込むであろう事への怖れへの描写をかえって新鮮に感じます。1つ1つの作品は短くあるものはイントロ的で、人によっては物足りなさを感じるかもしれませんが、短いページの中に主人公達の気持ちや人生観がしっかり織り込まれてある意味文学的かも。派手では無いけれどたまに読み返しては違う発見がある味わい深い作品集だと思います。

作家買いしました。短編集ですが、物語は繋がっており、二人の世界をじっくり楽しめます。付き合っても別れても縁の切れない親戚同士…別に、奇妙な叔父と甥関係のお話も。切なくて、ほっこりする作品集です。また読み返すことになると思います。

タイトル通り、いとこ同士の恋愛ものです。男同士で、いとこ同士という葛藤の中、恋愛をしている2人の関係性が描かれていて、面白いと思いました。絵がきれいです。

表題作は、血縁ならではの葛藤と絆の深さに高い文学性が感じられました。他の短編も余韻があって独特の情緒がありました。同人誌が初出の作品もあり、この作者さんらしい世界が堪能できます。

今市子さんの百鬼夜行抄シリーズが大好きで長年読んでいます。やはり同人誌時代から、人間関係のキュッと締め付けられるような心の機微や、現実と寓話が交差するようなお話しを書いていらしゃったんですね。作家ご本人んも書いているように、画のタッチの雑さはありますが、全体的な世界観のトーンが好きなので、それもまた味ということで。

携帯もない時代。ファックスで連絡なんて懐かし～。でも古臭さは一切ありません。コメディ要素もなくかなり真面目な一冊でした。どれをとっても間違いのない作家さんですがこれもおすすめの一冊です。

エロの細かい描写はあまりないのですが、雰囲気がとてもいい漫画です。もともと身内もの好きなので、いとこ同士は萌えられていいです。