レビュー一覧

羅川さんの作品にハズレはないが、これは特に秀作の一つだと思う。主人公がゲイカップルなので、腐女子ではない方は最初引いてしまうかもしれないが、これはいわゆるBLとは一線を画し、優れた人間ドラマなのだ。現実にマイノリティーである二人が堂々と幸せを求めるにはあまりにも障害が多い。しかし、登場人物の魅力、ドラマティックなストーリー展開、優れた画力、全てにおいて裏切ることはなく、どんどん引き込まれていく。マイノリティーを隠して生きる警官と、不幸な生い立ちの美しい青年が出会い、残酷な事件にまきこまれ、差別を受け、それでも苦しみながら乗り越えて行く。二人の出会いから、人生の終わりまでを描いた、壮大なドラマ。読み終えた時には、心がきっと熱くなるはず。二人の人生は決して楽なものではないが、幸せだったのだ。BLが苦手なかたにもぜひ読んで欲しい。

いまから十年前に読みました。自分は高校生でしたが、この本は衝撃だった。人を愛することの素晴らしさをかんじました。人に勧めたい本(BＬじゃなくてね）は？ときかれたらこの本を選びます。

他の方のレビューから重量感のあるストーリーであることは察したので、気持ちが疲れすぎていないときに、と、購入するまでに時間がかかり、やっと読破しました。主人公二人を軸に、さまざまな愛の形を描くヒューマンドラマです。主人公の父親のセリフにもありますが、まさに何度も壁にぶつかり、傷つき、そして愛情を確認しながら深まる二人の絆に胸を打たれます。私は画力とキャラクターとストーリー性がしっかりしている作品であれば、ライトなBL作品も大好きですが、こちらはなかなか巡り会えない、深みのある秀作だと思います。最近はもう、新規のレビューが上がってこなかったようなので、是非、最近、次に読む作品を探している人の目に止まっていただければなぁと思い、投稿させていただきました。絵が古いと感じるかもしれませんが、それを読まない理由にするにはもったいないなーと思います。

ＢＬ好きとか萌えとか言っている方達に是非読んでもらいたい。現実の彼らがいる世界は決してファンタジーではないのだとわかる。読み進めるほどに胸が締め付けられ涙が溢れる。恋愛対象が異性から同性に変わったというだけで、なんて彼らの人生は辛く生きにくいものに変わってしまうのか。苦しみもがき、あまたの痛みを乗り越えなければ幸せを手に入れられない。この作品を読んだからといって彼らの世界を全て理解することは到底無理だが、彼らの苦悩と葛藤を少なからず感じることができる傑作。

こんなに漫画で泣いたのは初めてでした。人間臭い嫉妬や、 同性間での恋愛ならではの悩みや差別がとてもリアルに表現されており考えさせられると共に、気が付けば作品に引き込まれていました。人によって様々な感じ方があると思いますが、私にとってはとても幸せなハッピーエンドだと感じました。(凄く切なくて涙が止まりませんでしたが。)この作品の購入を検討される方には、是非一度手にとって頂きたいです。何故これ程までに高評価なのか半信半疑で購入しましたが、読み終えた今、納得し同じ気持ちです。…この作品に出逢うことが出来て、本当に良かったです。

BLという、安易な括りで括ってはいけない、そんなお話。これ、きちんと脚本起こして映画にならないかなー。(でも一歩間違えばショッパイ映画になりそうでそれはそれで嫌だな。)なんというか、もう素敵な自叙伝を読ませていただいたなーという感じになりました。そしてラストが秀逸すぎます。こんなに幸せで、素敵なラストはなかなかないんじゃないかなーと。とにかく、ゲイに対する偏見やバッシングがひとつでも減りますように…と願わずにはいられなくなりました。

ゲイカップルを通して、差別や偏見など、社会の表情を描いたヒューマンラブストーリー。色々な苦悩や精神的肉体的な苦難を乗り越えながら、絆を深めていく2人が、ゲイだからとか関係なく温かくていい作品です。かなり昔に単行本を読破しましたが、2人の人生の最後まで描かれていて、今だに内容も覚えいているぐらい印象深かったです。

ジーザス！！と私が言いたい！！！こんなにも奥が深く、心にくるストーリーは読んだ事がない！この漫画に出会えた事を感謝します

他の方のレビューでも書かれている通り、BLの枠にははまらない人間ドラマです。こんな素晴らしい作品に出会うことができて本当によかった、と思えました。すぐれた心理描写と、画力・構成力で普通の「ＢＬ」とは一線を隔す厳しい表現もありますが、さすが羅川真里茂さん、同性同士の恋愛という範疇を超えて、愛とは何か、家族とは何かと見事に描いています。というかメルがかわいいよおかっこいいようすばらしいよう。もちろんケインも最高です。BLとして読んでも理想的な作品でした。ついついきちんとしたレビューを書かせてしまう作品ですね。そんなところも素敵です。

花とゆめに連載当時、最初は衝撃的で若干引き気味でしたが、話が進むにつれ引き込まれて行きました。今では大好きな作品の一つでデジタル化されてとても嬉しいです。二人の生き様が素晴らしいです。