レビュー一覧

子供いる系BLは苦手なんですよねー。子供できちゃうくらい好きな女がいたって過去が嫌だったり、子供が便利な小道具みたいに描かれてる作品によく当たるので。でもこの作品は違いました。攻めの娘、舞花ちゃんが物語のキーパーソンですし、物語のびっくり要素(ちゃんと伏線仕込んであるのがすごい。ヒント:そばかす)も、泣かせ所の仕掛け人も、愛のキューピットも全部舞花ちゃんなんですけど、子供の便利な道具扱いには感じない。これがストーリー上手い先生とそうでない先生の差なんでしょうね。あらすじ読んで上巻のサンプル読んで、興味を持ってから下巻のサンプル読んで「え？」となってたんですが、上巻ラスト近くで「え、え、まさか」とドキドキしながらページをめくりました。展開が上手い。キャラがみんな魅力的で上下巻中だるみなしで読めます。受け攻めともにルックスが好みなので、欲を言えばもっとエッチがあればよかったかなあ・・・うん、エロ目的の作品ではないですよね！了解です！

すごく良かった…家族ものなんですけどBLの家族ものの定石を外してて、定石よりむしろ特殊な状況も多い中キャラクターの心情はリアルで胸が詰まるシーン多数。個人的には子育てに纏わるエピソードで自分の至らない色々がフラッシュバックして猛省してしまいました。まさかBLでこんな心境になる日が来るとは。 家族ものにおいて欠かせない子どもは皆天使のようにかわいくて聡明で…というのはこの作品でもそうなんですが、描写次第では都合の良い舞台装置になってしまいがちなところをそれだけじゃない魅力のある子で大変良かったです。 それにしても漫画の上手さ本当に素晴らしいですね。構成や伏線回収のさりげなさ、そして描き下ろし！あれをそんなパターンで描いて下さるんですか！天才！…と最初から最後まで堪能しました。かなり久しぶりの見多先生のBL新刊でしたが上下巻というボリューム以上に大満足です。早くも次を切望してしまいます…。(早すぎ)(欲深すぎ)ただ一つ残念だった(本編には全く関係ないですが)のは合本版の存在知らなくてバラで買ってしまった事。値段一緒でカラーが追加収録されてるということです。これから買われる方はご注意ください。

作者買いで上下巻一冊として読みました。恋愛ものというよりは、それぞれの登場人物の人生を描きながらふたりが成就するという感じのお話です。結構つらい状況や悲しいお話が出てくるので、楽しいお話を読んで癒されたいときには不向きかもしれません。とくに誠二さんの人生があまりに過酷過ぎて、さらにとどめを刺すような最後にする必要があったのだろうかと思ってしまいました。佑真に病気で2度も家族をなくすという悲しい目に合わせないために、誠二さんがそういう運命を背負ってくれたという見方もできますが…主人公は危機一髪死なないけど脇役は散ってっちゃうのが昔からアニメではお決まりだったなぁと。主人公はこの若さで短い期間に2回もお葬式やらをするというかなりキツイ状態だったろうと思いますが、そういうリアルな部分はお話が暗くなりすぎるためかスルーされてました。愛する人や家族の病気や死、血の繋がっていない家族との問題などのつらい目にあったことのない人なら、フィクションとしてハッピーエンドでよかったねという読後感だと思います。エピソードが多すぎて、恋愛ものとしてはちょっとふたりの魅力が描ききれてなかったな。受け攻め逆の方がしっくりきたのかも。読み応えのある作品なだけに、恋愛的な萌が少なかったのは少し残念。これから日本もこういう家族がそこらにあるような状況になると幸せになれる人が増えるのかなと思います。

あー朝から泣いてる。作者買いだったんだけどめちゃくちゃ鼻水と涙が止まらない。家族の形ってね色々なんだけど、血が繋がってなくても一緒に何十年も日々重ねていくと家族になれるんだよね。現実社会は色々と難しくて大変なんだけどでもこういう家族の在り方もOKな社会に日本もなってほしいなぁ。

作家買いです。色々な意味での人間関係が複雑に絡んでくるので、上下巻ではなく3巻くらいでしっかりとした説明や時間の経過があればもっと良かったかなぁ。とは思います。しかし、同性愛に葛藤やその他の様々な問題、物語の骨子は、とても満足おいく内容でした。しかも、最後はハピエンなので安心して最後まで読めますし幸せな気持ちにしてくれます。余談ですが、上下巻セット購入をする予定が、間違えて上巻を購入してしまい・・諦めて、下巻を購入。システム的な問題で難しいのかも知れませんが、期間中（または、24H以内）であれば上下で購入した場合はセット購入扱いにしていただきたい。たまに、セット購入を間違って購入してしまうことがあるのです。是非、ご検討ください。

高評価と作者さんが好きなので購入してみましたが、私にはイマイチでした。お涙ちょうだい的な感じがして説明くさいというか。上下巻は長すぎ。

上下巻ということで少し二の足を踏みましたが、この作者さんの別作品で好きな作品があるのと、評価が高かったので、購入したら割とあたりでした。お話は意外性もあり、集中して読み込んでしまうような感じでとてもよかったと思います。ただ、恋愛ものとして見るのであればエピソードが多すぎて、読者が恋愛に集中するのはちょっと無理じゃないかなと思います。（私の中ではBLとしての萌えを求めて何回も読み返すような作品にはならない気がします。）読み物としてはエピソードもまとまっているのですが、恋愛ものとしては、せっかく出会いから始まるのに、もうちょっと好きになる過程とかの心情描写が欲しいところです。そういえば好きになってたけど、お互いの気持ち確認したんだっけ？付き合うんだったっけ？付き合わないんだったっけ？みたいな気分で読んでました。まあ全体のストーリーが読ませるような物になっているのでそれで十分満足感は得られるんですが。。。まあ、この作品の一番の印象はこれですね。「舞花ちゃんっょぃ・・・」

上下巻読了。突然パートナーに去られて傷ついているピアノ教師と訳あり子持ち介護士のお話。主要人物たちが皆痛みを知っていて優しい人ばかり。介護士君の過去はかなりヘビーなもので、このお話が重くなる要因となってますが、様々な出逢いによって少しずつ癒やされていく過程が描いてあるので、痛みを感じながらも穏やかな気持ちで読むことが出来ました。Hシーンもエロさよりも痛々しさとか尊さを感じました。香澄さんの過去は何かあるように匂わせてありますが、はっきりとはされず、それにちょっとモヤモヤするというか、必要な設定なのかな…とは思いましたが…。出逢いってホントに縁だよね…と思わせてくれる作品でした。

作家買いです。絵の素晴らしさは当然ながら、人が誰しも持つ弱さを、そっと補い合う様なストーリーで心を打たれます。最初と最後の家族写真が、努力して築いて来た家族の在り方を表しています。年相応に老いた感じも良いですし、母と子供の女性キャラも素敵。悪い人は一人も出て来ません。よくあるBLである意味を問う人もいるかもしれませんが、そう言った論を忘れて読んで欲しい作品です。

作者買いしました。ストーリー重視で、読む人によっては重すぎる内容が続くと感じるかもしれないです。何度も読み返すことでそれぞれの登場人物に感情移入できるのかなと思いましたが…個人的にはくっついたその後の話をふくらませてくれたら読みごたえがあるかなと感じました。ようやくくっついたからこそのラブラブ話も読みたかったです。