レビュー一覧

次々と兄弟、そして父までが結婚して女性の尻に敷かれている！つまり呪われているからだ！と中二病的思考でその呪いを解く旅に出たディ･バラ家のロビンが主人公です。これまでの作品で、この｢呪い｣うんぬんのせいで彼が最も滑稽なラブストーリーに巻き込まれた感があります（笑）しかも相手は見習いとはいえ修道女！修道院を舞台にした殺人事件から幕を開けた2人の出会いは謎解きの探偵と助手のような関係から少しずつ男女のそれに変わっていきますが、｢呪い｣が頭から抜けないロビンと、強気で独立心の強いヒロインとは気持ちも体も結ばれるのかと思わせる場面を重ねつつもなかなか本来のハッピーエンドには至りません。前作にも出たレストランジュの血を引くヒロインの秘せられた過去が明るみに出るにつれ迫る危険も深刻なものとなり、ディ･バラ兄弟の得意技（笑）｢解決するのに1番良い方法、そうだ、結婚しよう｣が今回も発動されてしまい、当然ヒロインは愛のない結婚に腹を立ててしまうのですが･･･今回もビーシアが身重ながら勇ましい働きをしたりと、魅力的な義姉に彼ら兄弟の御し方を教えられるシーンがあって良かったです。

マンガも好きですが、小説でよむのも想像力が引き立ち良いです。荒くれもののサイモンが恋に落ちるのが面白かったです。

ディ・バラ家のどの作品もそうなのですが、今まで出てきた兄弟たちが協力してくれる場面が、また彼らに出会えた！とうれしくなりました。