レビュー一覧

終わりかたが釈然としません。結婚も子供も不要なのはヒーローが父親に虐待を受けていたから、その父親の血を引き継ぎたくないという理由からです。が、後から亡母の手紙が見つかり、ヒーローは母親の浮気相手との子供で虐待していた父親とは血の繋がりがないということがわかります。作品はそこでハッピーエンドですが、実の息子と親子関係を構築できるのか、ヒロインと結婚できるのかすべてがこれからと言うところで終わっているので中途半端です。あと、このヒロイン、闇が深いヒーローといい、モラハラ夫になりそうな元婚約者といい、安直な理由で男を選びすぎ…男を見る目が無さすぎます。

ヒーローは自分の子供が欲しく無いならば最初からヒロインに甘い言葉をかけるべきでは無いと思います。それをその気にさせておいて突き放すなら最初から自分との未来は考えないで欲しいと言って付き合うべきです。ヒーロー自身の心の傷はかわいそうなものですが、ヒーローもヒロインを傷つけたという事を考えた方がいい。

これといった山場も無く、淡々としたストーリー展開です。婚約解消する時もあっさり…ヒーローの出生の秘密の手紙を本人が読んでもあっさり…。どうでもいい昔の回想を少し省いて、進行している今をもっと掘り下げて書いて欲しかった気がします。

おんなじDNAが流れているからって、親とおんなじ人間になるって信じてるって、かなり妄信的な気がします。もう宗教入りみたいな。反面教師って言葉があるのを知らないのかしら。自分の中には半分違うDNAがあるって知らないのかしら。まぁそれに怯えるほど虐待した父親の教育のせい、父親の計画は成功した、と言えるでしょう。それを打ち破るのがヒロインの強さ！　強かな！　しかし後付けみたいに言ってるけど、ヒーローと再会してからそれまで付き合って婚約までした相手の嫌なところばかり目を付けるのはどうかと。ヒロイン嫌な女いっぽ手前。そんな状態で身を退いてくれる彼がいい人です。ヒロインは再会してからヒーローに夢中ですが、そのヒーローは自分のために勝手なことばかりですからね？　それでもいいんだね？　もう父親教からヒロイン教への乗り換えおめでとう！　な最後ですよ。そんなでいいのかヒーローよ。

ヒロインはヒーローと再会しなければ、婚約者とそれなりに幸せになれたのかもしれないと思うと、悪い人ではなかったので婚約者がかわいそうです。一方、ヒーローは一度手ひどく拒否したヒロインに再び迫って婚約者とも破局させながら、やっぱり彼女との未来を拒む滅茶苦茶振り。理由がわかっても納得できません。結局彼の血の問題はクリアされましたが、意を決して妊娠を伝えに行ったヒロインの前に現れたあの女性は誰で、どうなったのかもわからず、それでもすべてを赦せるヒロインの懐の深さに驚くばかりです。

ヒーローにどんなトラウマがあろうと、ヒロインと別れた後にすぐに女性と関係を持つような人です。他に隠し子が何人いても不思議じゃないですよね。

結婚もしない、子供もいらない、でもヒロインの事は欲しいとかってどんなわがままだよと思いました。

父親と同じになるのではと結婚や子供を持つことを否定する気持ちが強過ぎるのか、再会して気持ちはあるのに踏み出せないでいるヒーローをトラウマから救い出すヒロインの愛の強さがよくわかるストーリー展開だった。親子3人ハッピーエンドになってよかった。

なんだかなぁ〜な流されやすいヒロイン。結構ハードなトラウマ持ちのヒーロー。結婚出来ないけど、ヒロインを婚約者から奪いたいとか。強引なヒーローでした。都合良すぎて違和感バリバリです。

HQ愛読者にとって彼のトラウマとドアの向こうがなんなのかほぼほぼ予想できると思うが…。。本当に予想通りだった。思ったより暗いし重いし、結ばれたからといってそんな簡単に解決するような話ではないので、ハッピーエンドに持っていくために話を浅くして終えた感があります。ただ婚約者がまぁまぁ出来た男で非が何もないのでそこは個人的に好きだった。