レビュー一覧

面白かったぁ！やっぱりラザフォード家の男子は熱烈で恋人をデロンデロンに甘やかすのが大好きなんんだなぁと。今回はアーサーのお兄ちゃんのお話が読めてめちゃくちゃ嬉しい。アーサーが交通事故で記憶を無くして過ごしていたあの前後にお兄ちゃんにはこんな素敵なお話があったとは！笑。名倉先生お願いします！あとがきで書かれていたラザフォード家のクリスマスパーティーのお話を。ぜひ、ぜひ１本にまとめて読ませて下さい！そしてステイホームで大人しくするための燃料を投下して下さい！お願いします！！笑。

『アーサー・ラザフォード』シリーズのスピンオフ、こちらはお兄さんのエドワード氏の話。アーサーとその恋人時広もちょっぴり登場するので（『揺るぎない愛情』で本作とリンクしてます）シリーズを既読の方が楽しめますが読んでいなくても大丈夫です。さて弟のアーサーと同じく「美形のスパダリが恋に堕ちて、純情受けにメロメロになる」というストーリーですが、エドワードがタイトル通り紳士的で大人の落ち着きがステキ。でもこれが千紘を愛し始めてから彼の言動に一喜一憂したり余裕が無くなったりしていくのが微笑ましい。残念なのが受けの千紘。両親を亡くし伯父夫婦に育てられた、控えめで努力家の好青年なのに（しかもDT！）うんこ野郎の哲也の言いなりになってる様がなんとも歯痒い… あれだけ良くしてもらっているエドワードやアレックス、クラークそしてラザフォード社を「（自分がゲイだということで）伯母さんにショックを与えたくない」から裏切ろうとするというのが納得いかない。せめて睡眠導入剤を仕込んだコーヒーをエドワードが飲もうとした時に「飲まないでください！実は…」なんて自分で決着をつける強さを見せて欲しかったなあ。

アーサーのお兄ちゃんラザフォード家の長男とお話しでした。時広の時もそうでしたが、生い立ちに深い悲しみがあって、でもそれを言い訳にせずに頑張って生きてきた健気な千紘。そんな健気な姿を見たら甘やかさずに入られないんでしょうね、ラザフォード家の人々は（笑）。少しアーサーも出てきます、ほんの一瞬だけ。あの時のエピソードにこの場面が絡んでくるのね、っていうのが良かったです。

千尋のうじうじ加減にイラッと来ることもあったけどエドが意外と情熱的で押し切られた感じ。アーサーの甘さ具合には及ばないけどかなりの千尋贔屓に驚き。アーサーシリーズの話と繋がっていて、そこも楽しめた。アレックスの幸せを祈るばかり(苦笑)

このシリーズは大好きでこちらも購入しましたが、千紘がずっと好きで言われるがままお金を渡し続けた、どうしようもないクズの哲也に犯罪を持ちかけられても優柔不断というか従順過ぎてイライラしてしまいダメでした。

タイトル、そのまんまのお話でした。アーサー・ラザフォードのお兄ちゃん、エドワードのお話。元々ストレートのお兄ちゃんが日本人の男性に恋する下りがあまり説得力を感じないし、良識的なちひろが経験を積むためとは言え男漁りにいくとか、ちょっと安易な展開だったのが残念。妹のアレックスや第一秘書などもうちょっと上手に関わってきてほしかったなぁ。。。

アーサーさんのお兄様、エドワードさんがヒーローのお話です。アーサーさんとトキ君もちょっとだけ出てきましたが(記憶喪失事件の時です)、本編には殆ど絡まないので今作単体でも楽しめると思います。記憶喪失事件の時にトキ君に対して、凄く大人で格好良くて優しくて器の大きい頼れる長男っぷりを見せていたエドワードさん…。今作でのヒロイン千紘(チヒロ)君と出会って恋に落ちてからの言動が…微笑ましい(可愛い)ことになったり自制が効かなくなったり激情を抑えられなくなったりと、恋する男の残念さ(千紘君限定)が発揮されて、良い意味で印象が変わりました(苦笑)。溺愛と執着がアーサーさんといい勝負(ぐふふ)。萌えます…というか、悶えます。頑張り屋の千紘君も可愛くて、エドワードさんのこと大好き過ぎて自分を抑えちゃう所とか本当に…(涙)。本当に本当に、幸せになって良かったです。最悪な従兄弟の事とか、記憶から無くなれば良いのにと思いますが、千紘君の性格的には難しいでしょうね。これからも公私共にエドワードさんと良い関係を築いて、一生幸せに暮らして行って欲しいです。…エドワードさんが絶対そうするでしょうから心配はしてませんが(笑)。イラストも相変わらずの美麗さ艶美さで素晴らしかったです。爆萌でした(笑)！

読んでてあまり共感ができませんでした。哲也がすごく嫌な男だけど、哲也がこんな男になってしまったのはイエスマンのチヒロのせいでもある気が。好きだからって何でも許しては駄目だし、叔父夫婦の為に産業スパイをするとか、人としてどうなの？って思ってしまった。

受けの千紘の性格が好きになれません。彼のどこが「真面目で純情」なのか、読んでいてガッカリしました。本当に真面目なら、産業スパイに手を出したりしません。哲也とのことも、叔父叔母のことも、自分で決着をつけられない情けなさ。エドワードと関係を築き、「彼を愛している」と自覚しつつも、哲也の危険を知ると飛び出して行こうとしたり、結局エドワードよりも哲也の言う方を優先していく様に、千紘が愛しているのは哲也だけであるんだな、と感じるエピソードばかり。それでエドワードの愛を得ようとするのは大層都合がよろしいなぁ、と思いました。

ちょっと受けが好きになれませんでした。アーサー×トキは大好きなんですが、イマイチでした。