レビュー一覧

ゾンビが溢れた世界で映画を見るという話の切り口はとても面白いのですが、タイトル通り「ロメロは世界を救わない」ので盛り上がりには欠けるかな。1話1話どれも面白くてよく出来ていますし、絵とかも好きなんですけど次巻あったら読みたいかと言われれば微妙です。そこまで惹き付けられなかったですね。

ゾンビもののセオリーに真っ向勝負で、独自路線を貫くのが面白い。免疫を持ってたら薬ができそうとか、脱出して研究機関的なところへ駆け込むのでは、という流れにはならず只々、好きな映画を見てダラダラ過ごす。確かに、世界を「このワタシが」救わなくてもいい。そんな漫画です。映画で見ただけの「ラドゥ」ってお菓子を、あるだけの材料で、色から逆算したレシピで作り上げるシーンが好き。「本物かどうかわかる人間はもういない。」から、ヘンテコな芋饅頭みたいだけど、これがラドゥでいい。なんかとても深かった。ラスト、ゾンビが人を無視してどこか目指していく。レミングの群れのようで、人間の進化の先へ向かうようでもあり、集団になるとまるで一個の生命体のように思えるのも象徴的。ただ、主役陣に信念や意志はなく、進む未来に希望があるわけでもないので読後感はビミョウ。「わかる。実際そんなもんかもね」と本を閉じました。

踊るように自由なロメロさんにとても惹かれました。ゾンビものはとてもありふれた設定となりましたが、あまり他にない作品だと思います。

あああああすっき。なんつうか藤本タツキがすきな人は好きだと思うよ。キャラがいいし世界観がいいし超すき。

これで新人なのか〜！これからが楽しみな作者さんだなぁ！絵もストーリーもオリジナリティありますね。あらすじと表紙のどピンクで、もっとポップな話なのかと思ってましたが、けっこう人間味ある暗い話でした。

ツイッターで同人作品をいつも拝見していた作者さんの商業デビューということで買いました。ゾンビもの、世界終末ものというとひたすら戦ったり逃げたりを繰り返していることが多いと思いますがこれは一つのところにとどまって過ごしているので気軽に読めます。少女終末旅行やゾンビランドが好きな人には刺さるかなと思います