レビュー一覧

星5では足りないです。ここ最近のBL小説でナンバーワンかと。ひとつの映画を見終わったような、感動と満足感に満たされるままにこの感想を書いてます。静かだけどテンポが良い絶妙な文章で、引き込まれるように読んでいました。登場人物たちの気持ちもすごく丁寧に書かれています。紳士で愛情深いリカルド、芯が強い男前なトウマ、仲間想いのヒューゴ…感情移入して泣いてしまうシーンもありました。そして、オメガバース物といえば、個人的にはスピーディーで激しめな濡れ場なイメージなのですが、こちらは、じっくり、しっとり、スローですがとてもエロティックな濡れ場でした…。語彙力がなくて悲しいですが、私の中では「お上品かつ情熱的」という言葉がしっくりきます（笑）ストーリー重視で、愛が溢れてるBLをお探しの方はぜひ読んで欲しい！

とても良かったです！結局最後まで噛まないで番にはならなかったんだなぁ！この先が出てちゃんと番になって子供が生まれるまでみたい！

任侠ものシリーズが人気の作家さんですが（元ゴト師の周平　好きです！）こちらはマフィア。オメガバースという事もありタイトルからもさぞトロトロのエロエロが繰り広げられるのかと思っていたら、αの攻めはあくまで紳士的なスパダリだし、Ωの美貌受けはなんとDT処女… 『仁義嫁』以外の他の作品にも言えますが、美人で気が強いながらも純情な受けという設定が好みなんでしょうね。最初のカタカナが多い設定を読むのにちょっと戸惑いましたが、ベテランさんなので一旦ストーリーが見えてくると後はスムーズ。Ωのフェロモンを使って、どんなハニートラップが繰り広げられるんだろう？と想像していましたがフェロモンの出し入れ（？）以外は割と王道の恋の駆け引きが結構長く描かれています。（ずっと我慢していたリカルド、男前〜）気になった点は凄腕のエージェントであるトウマが25歳の大学院生という設定。世界を飛び回り数多の男女要人にハニートラップを仕掛けてきたのに学生出来んの？仕事してたら今までも留年の連続じゃ？どうせターゲットには身元を偽るんだし養父母を騙すためなら、普通の海外出張の多い会社員とかでも良くない？そもそも身寄りのないΩが特殊技能とその美貌を認められて国家組織にスカウトされたってだけじゃダメ？あとイラストはとても綺麗だったのですが、ブルネットって設定のリカルドがどう見ても金髪じゃーん！私の中でニッポニアの国籍を持つトウマは黒髪ですが（実際はアンバー）貴族のようなイメージのリカルドはやはりイラストのようにブロンド＆碧眼を自然と思い浮かべてしまうので（絵師さんもそうだった？）あえてブルネット設定にする必要はなかったのでは？と感じました。

え！？ヤクザじゃない！？と思ったらマフィアでした笑笑そして、先生のオメガバース！！？？え！？先生のオメガっ！？って思ったらちゃんと自分を持ってるオメガでカッコイイ！！！！でもめっちゃ純潔だったし、攻めはめっちゃ紳士だったし、とにかく色々焦ったくて、そこがまた上手いんですよね〜！この先生は。ちょっと他とは違うハードボイルドなオメガバで面白かったです！

設定にへえ〜と思いましたが、オメガバースのお話だしこのくらいがいいかもとも思いました。言っちゃえば「仁義なき・・・」もぶっ飛んだ設定ではありますね（笑）でも結構理論を詰めるタイプの作家さんなので、読み慣れていない人は最初ちょっと説明が多い感じで取っ付きづらいかもしれません。ストーリーが進み始めると一気ですよ。

我慢に我慢を重ねて大好きなオメガを手に入れるアルファが切なかった。巣作り、小説での表現もまた良い。

きっと熟考の上の設定なんだと思います。が、ちょっと違うかなと感じました。タキシードの生地や仕上がりには想像力を掻き立てられましたよ(笑)

オメガバース作品の中で一番幸せな番かも。2人共、「運命の番だから惹かれる」ことに抵抗してて、お互いのプライドというか、心意気に惚れあってる。架空のリゾート地が舞台で、空気感とか映画みたいに感じました。

正直、設定負けが否めない。別に情報調査員じゃなくても仕事に夢中なオメガと紳士な敏腕社長アルファとの、ひと夏の恋で良いじゃないかって思いました。色仕掛けで情報聞き出すって割には攻めに対して直球の質問したり、例え運命の番からの接触だったとしても、余りにも翻弄され過ぎ。調査員になる為に色々経験したみたいな説明書きが後半あるけど、とてもプロだとは思えないくらい純情でした。設定を気にしなければ甘甘の純愛劇です

甘々で、ハピエンだし、悪くはないけど。普通。攻サマが、穏やかすぎて、物足りない。もっと独占欲でおかしくなってる攻サマの方が好きなので、他の方の『上品』って書いてたのが、なるほど、という感じです。上品な人の、狂った顔が見たかった。ので、普通。