レビュー一覧

本編で誓った“いつか”が現実になる「夏の離宮」。甘さを補給したいなら必読では。子供の頃からずっと独りで戦い、この先の孤独も覚悟してきたローレント。同志を得た今、幼くすら見える素顔には胸いっぱいです。「色子語り」は1巻でデイメンと絡んだ色子・アンケルとその主人の話ですが、これがイイ！色子の野望に紛れる切なさと愛がたまらない。短いですがキュンときます。「春の青さはうたかたの」あのジョードとアイメリックの馴れ初め裏話、ジョード視点。オーラントの人となりもよくわかる。はぁ～、切な…。「布商人チャールズの冒険」戴冠式前のお忍び行商。“レイメン”の正体を知らないチャールズなどコミカルに描かれていますが、彼らのような民の暮らしを二人がともに命がけで守るという未来を思わせる素敵な短編です。

デイメンとローレントのいちゃらぶが見たい人には物足りないかも。叛獄の王子外伝としては満点です。本編をアンケル、ジョード視点から追った補完的短編2作と、再びのチャールズ×2とレイメンの冒険、どれも楽しかった！チャールズにデイメンを紹介するシーンにニヤニヤが止まりませんでした。もっとこの二人の話を読みたいけど、個人的には綺麗に終わっているとも思います。

シリーズものです。やっぱり最初から読んだ方がいいですね。

重厚感あるストーリーで引き込まれて一気に読みました。外伝でやっと平和な面が見られて良かったです。

既に雑誌掲載版の方を購入していたので、重複購入としては高かったので☆一つマイナスで。でも、重複購入じゃない人は、マストバイの5☆作品だと思います。「夏の離宮」3巻目でラブが足りずに消化不良だった分、苦難を乗り越えた二人が幸せになって良かった～感を満足させるストーリー。庭園に咲き乱れる花の香りと噴水の水音、野天風呂、波音の聞こえる崖上のバルコニーのある部屋、とロマンチックがあふれる離宮の中で、お互いの過去の傷を癒しながら愛を交わす二人を堪能できます。 デイメンは相変わらずですが、くつろいだ感じのローレントも可愛くて最高。「色子語り」したたかに成り上がっていく色子の純愛の話。とても良かった。最初どの子の事なのか分からなかったので、悲惨な結末に近づいていくんじゃないのかとドキドキしました。「春の青さはうたかたの」これはもうこの後の結末を知っているだけに切ないよね。どちらかというとアイメリック側の心情を書いた話が読みたかったかな。「布商人チャールズの冒険」これはとってもコミカルで最後も爆笑です。ストーリー自体もスリルもあって良かったけど、チャールズから見たローレントとデイメンの姿の描写が嬉しい。ニコニコ(ニヤニヤ?)してしまう～。この話があったおかげで重複購入したことを後悔せずにすみました。

本編が、えっ、そこで終わっちゃうの？！ってとこで終了だったのでその後の甘い2人と最後のチャールズのお話で締められてようやくホッとしました。欲を言えばもっと思う存分いちゃいちゃする2人を読みたかったです。本編で可哀想な亡くなり方をした子がいたのでそのうちの1人のお相手の思い出語りのような短編が切なかった。全部が演技で嘘ではなかっただろうな。主役2人はお互い王だから遠距離恋愛みたいな感じでなのかな？共同で納める地での逢瀬とか、それなりに会えそうな感じではありますが。子供時代のローレントのお話も欲しかったなあ。オーギュステに溺愛されてるとことか。妄想で補うしかないのかー！

ご褒美です。甘くて最高です。ありがとうございます。アンケルとベレンジェのお話がすごくよかった。ローレント達とは違うツンで、なかなかの純愛です。

叛獄の王子シリーズの外伝。表題作の『夏の離宮』は主人公二人の甘々がたっぷりです堪能出来ます。他に個人的に好きなのは『布商人チャールズの冒険』です。フリからオチまで凄く綺麗に纏まっていて、完全に第三者視点のお話が新鮮でした。倉花さんの表紙イラストも素敵でしたが挿絵は無いので少し残念でした。

王子たち二人の甘やかなアフターストーリーから始まり、本編を別の視点から紐解いていく外伝の数々でした。本編の終わり方が物語としての終わり方だった為、二人の続きが大変気になっていた私にとってはこの外伝はとてもありがたい一冊でした。主人公たち二人の外伝だけでも1000円払う価値はあったかな。

本編が凄く良かったので、外伝嬉しいです。傷がいえたデイメンととげとげしさがすっかりとれて益々美しいローレントの甘い時間。ご馳走様。その他、アンケル・ジョード・チャールズ視点のお話が入っていて、どれも続きが気になる終わり方です。