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レビュー一覧
花に嵐【電子限定特典付き】
4.0
67件
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- 未購入レビューは星の評価（★）の対象外となります。
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うえのんさん
5
2020-04-17配信日に気になっていた作品ではあったのですが、増量中のサンプルを読むと(2話目の途中まで読めました)、1話の段階で両想い…。簡単に結ばれるお話より、紆余曲折があって結ばれるお話の方が好きなので、1度はスルーしてしまいました。しかし改めてサンプルを読むと、1話目の扉絵は、30秒は止まって眺めてられるくらい素敵だし、察しが良く.相手も好きだと判ったら、すぐきちんと言葉にして告白する攻めは、受けに恥や悩みを与えるコトを最小限にして.行動力があって.誠実で.男らしくて素敵！と思ったので購入してみました。気になる部分はいくつかあるのですが、個人的にはとても良かったです。画が良い、キャラが攻め受け共に良い、言葉遣いに品を感じる、エロシーンが綺麗で官能的な所が良かったです。画はとにかく光の使い方(トーンの使い方)が上手かった！ 木漏れ日の様子、月の光を浴びてのエロ……とても雰囲気良く仕上がっていたと思います。骨張った男性の身体の描き方も好みに合っていました。ただ、桜の幹の描き方はちょっと違和感を感じました。桜って若木のうちはスッと真っ直ぐなイメージだけど、ある程度の太さになってくるとゴツゴツしてくるイメージがあったので…。種類にもよるのかな？ 言葉遣いは全体的に綺麗なのですが、特に2年振りに抱かれる時の受けのモノローグ.台詞回しが綺麗で文学的で良かったです。ストーリーは好みが分かれそう。学生運動＋BLを期待するとかなりの肩透かしだと思う。学生運動のお話は殆ど描かれていないし、BL部分も早くに両思い。しかし男同士の葛藤は1、2話目で描かれています。受けは葛藤している。ただ、この攻めはホント察しがよく男前で、受けの不安を塗り潰す勢いで、言葉と行動で愛情を示すので、あまり葛藤してないように見えてしまうのかも知れません。受けも、長々とウジウジ悩んだりせず「お前さえ居てくれたらそれでいい」と早々に覚悟を決め、攻めの愛情に応えていたのも良かったです。長々と感想を書いてしまいましたが、簡単に纏めると、安保闘争時代、揺るぎない愛で繋がっている男性2人のお話を、文学的表現にのせて、綺麗に雰囲気よく描かれている作品…だと思います。
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タイトルと桜の表紙に惹かれて購入。内容紹介で，安保闘争時代を背景にしていることを知り，安直に使われていなければいいなとは心配しつつ，どう作品に絡んでくるのかと思ったけど，途中から文学的な匂いがして，ひょっとして？という思いを作者のあとがきで掬い取ってもらえました。私的にはいい余韻の残った作品。若い世代に受けるかどうかは？？です･･･ しかし，あとがきにある通り，アキヒト先生の先達の言葉に対するオマージュが静かに優しく伝わってきます。あとがきがこの作品の終章だと思うので，ぜひそこにある言葉を含めて作品を鑑賞してほしいと思います。タイトルの「嵐」の部分の描写が物足りなくも思ったけれど，「花」の部分は描き切っていると感じました。漢詩「勧酒」や寺山修司の世界観を共有することで，最後に友人たちが集まる場面の意味も分かります。この世界観をBLで追体験させてもらえるなんて…感服です。