レビュー一覧

よくある、ヒーローが愚弟の恋人を誘惑して引き離そうとするお話です。でも、話は少し複雑で、ヒロインが何故仕事を掛け持ちしていたのか、何故拒絶していたヒーローを受け入れることになったのか後半でわかります。表面に見えるものしか信じていないヒーローは自分がどんなに傲慢だったかを知ることになります。それを理解した時には謙虚に謝りますが、ヒロインがヒーローをもって罰してくれたらスッキリしたのに、と思います。ヒロインは優しすぎです。

ヒロインはとても健気に精一杯生きているのに、ヒーローは自分の尺度でしか物を見ないし、勘違いしてヒロインを捨てるなんて、愛を信じていないし、誤解を知るのが、遅すぎです。

ヒロインを弟の恋人だと勘違いしたヒーローは本当に最後のギリギリまで勘違いしたまま。ヒロインがとても美しいという設定なのに、最後の弟の結婚式で、ヒロインの妹を見てこの世のものとは思えないほどの美しい女性のような表現があるのですが、これだとヒロイン妹のほうがはるかに美人と感じてしまい残念。ここはヒロインとよく似た美人くらいにしてくれればよかったのに。やっぱりヒロインの美が一番であってほしい。ストーリーはよくある定番ストーリーで読みやすかったです。そしてヒロインはとてもいい子でした。

弟が騙されていると勘違いしたヒーローがヒロインに近づくも、ヒーローの方が惹かれてしまいというハーレでよくある話です。ヒロインが健気で好きなお話しでした。誤解からヒーローがヒロインを一方的に罵るのですが、その場でヒロインの反撃がないのが物足りない方には、同じ作者さんの「アテネから来た暴君」がお勧めです。

この作者作品は大体好きです。けなげなヒロインが出てくるお話が好きな人は絶対に読んで損はないと思います。紙媒体でもっていたのですが、引っ越しでなくしてしまったので今度は電子で買ってみました。やっぱりこの作品は大好きです。

再読です、ヒーローがひどい振り方をするのに最終的にあっさり許しちゃうヒロイン、ちょっと都合良すぎです。ヒーロー、もうちょっと反省してほしかったなぁ。

久々に読み直しましたが、やっぱりいい！誰も悪い人は居ないんです。それどころか、ヒロインを筆頭に誠実な人揃っていて。それでも、ちょっとした思い違いが大きなボタンの掛け違いになって、傷つけてしまったことに大きく後悔するのも、良い人だからこそ余計だろうなぁと。だから、二つのハッピーエンドに心から嬉しいと思いました。話の展開が上手い作家さんですね。