レビュー一覧

この作者を今まで知らなかったことを公開するほどの良作。下敷きはご存じ玄奘三蔵物語なのだが、当時の歴史 地誌 宗教的背景などを実にうまく織り込んで素晴らしい物語に仕上げている。宗教を扱っているだけにところどころに出てくる重いセリフに考えさせられるところも多い。絵柄はとりわけうまい というわけではないが、旅先の国の王の表現が敦煌石窟風だったりガンダーラ風だったり、ずいぶん工夫していて感心した。

真摯で一途、誰かから批判されても素直に受けとめ反省し、自身の成長に繋げてゆく玄奘法師、そして彼に思わず支配者としての苦悩を打ち明けてしまうハルシャ王など、美しい心を持つ登場人物の奏でる珠玉のような作品です。紙の本も持っていますが、電子版でいつも手元に置いて読めるようになったことは本当に喜ばしいことです。電子版の出版に感謝致します。

とにかく素晴らし過ぎるのでいろんな方に読んでほしい。1巻は少しとっつきにくいかもしれませんが2巻からぐんぐん面白くなります。ラストは本当に感動ものですよ。宗教をモチーフにしながらも根底にあるのは素敵な友情物語だと思います。

三蔵法師の大唐西域記を許にした、歴史ファンタジーであり、ヒューマンドラマです。とにかくお話が素晴らしい。史実と異なる設定に疑問を感じつつ読み進めて行くと、旅の途中の出会いや別れを通して主人公が成長して行く様子に、気づけば涙が止まらなくなっていました。絵柄も最初と最後で大きく成長されていて、そちらも感動。紙の本も大事に持っていますが、電子で手軽に読めるようになり 嬉しい！ありがとうございました。

読んでいると切なくなりますが、間違いなく名作と思います。

推している方がいて興味を持ち購入しましたが、私にはいまひとつピンと来ませんでした。