レビュー一覧

大好きな作品です。以前読んだ時人間の負の感情をこんなに描けるなんてと、主人公の利華牙の苦悩や葛藤に思いをはせました。春音と共に琴で境地を昇華出来なかった利華牙。死んでも尚遺る念に、だからこそ人間は憎しみや恨みを捨てなければと、若かった私にとってどんな本よりも理解できた一冊です。全編通して間違いなく少女漫画ですが、ぜひ一度読んで貰いたい作品です。

あの難解な宇津保物語を諏訪さんがどうアレンジしてくれるのやら……と、連載当時思ってました。（原典はエピソードに纏まりがないから）いやー、見事に　”琴＆音”　をメインにした辛口なファンタジーに仕上げてくれましたね！原典では影の薄い女一宮をこんな男前なキャラクターに仕立てるか〜！オリキャラのナジャ船長も渋くてカッコイイ。読み終わると正倉院御物の琵琶を見に行きたくなります。（笑）