レビュー一覧

な、長かったです。相変わらずの健気受に、無自覚な攻。名脇役に作り込まれた世界観。ファンとしては文句なしです。ただ、長かった…です。

長い。ほぼ１日がかりで読了。が、不思議と通読時間の長さを感じない。文章・物語の運びに無駄がなく、同時にストーリーの起伏も丁度良いテンポ。最後の最後まで読み手、キャラクターのどちらの気持ちも置いてきぼりにならない作品はBLでは希少です。また登場するキャラクターすべてが魅力的に書き込まれ、悪人の脇役たちの表情までしっかり想像できます。エロシーンの書き込みはやたら詳しいのに他は残念なことが多いBL小説が氾濫している現在だからこそ、本当に力のある作家さんの良書が広く皆様に読んで頂けますように！さぁ、ひと休みしたら、再読！

高額だなと第一印象で思いましたが、杞憂でした！内容もページ数もたっぷりですし、読了後のこれからもスルメのように何度も噛み締めて楽しめそうなので、六青先生のファンの方やファンタジーがお好きな方には是非読んで頂きたいです。最初の方では誠にとんでもない性格のシオン君がこれまたとんでもない苦労を経て成長してゆく姿から目が離せませんでしたし、グレイルの不器用で実は深い深い愛の在り方にも心が掴まれました。長い様でいて必要ではない箇所が全くない、全てが繋がる六青先生の物語造りに感嘆します。BLを好きで良かったなと思うのはこういう作品に出会った時だなとしみじみ感じます。先生、ありがとうございました！次回作が今から楽しみ…。

偽王子と烙印を押された途端、どん底に落とされるエリュシオン。そんなエリュシオンをグレイルが救ってくれてやり直し人生がスタートします。17年間培った性格を矯正するのは並大抵な事ではないけれど、それだけの試練を乗り越えてエシュリオンはシオンと名をかえて更生していきます。かわっていくシオンに惹かれていくグレイルの不器用な愛がじれったくてウズウズしますが、長い時を経て何とか幸せになってくれてほっとしました。

うーーん。主人公達が離れている時間が長くて、話の展開もすごく遅い。小説の世界観に浸りたい人にはいいと思うけど、正直中盤つまらなくて閉じそうになった。２回も陵辱シーンなど描かなくても良かったのでは？そして散々紆余曲折した割には最後があっけなかったし駆け足感満載だった。最後皇帝とグレイルの再会とか見せてほしかったし、結局ローレンシアの本物の王子の本性も曖昧なままでもやもやした。1番好きなのは皇妃でこんな聡明で思慮深い女性になりたいと思った。文章はすごく綺麗でした。

うーん、唐突な展開で理解に苦しむし、なにより陵辱シーンがひどすぎて気分が悪いです。主人公は最初はいい子ではなかったとはいえ、ちょっと可哀想すぎるのでは。文章力のある作家さんだと思うのですが、今作はイマイチでした。

作者買い。安定の良作。ただ、水鏡の設定が結局物語りとどういう関係があったのかが最後まで明かされる事がなくてモヤモヤ。

設定はすごく良かったんですが、お城から追放されてから乱暴されるシーンがどうしてもダメだった。話の流れで凄惨な目に遭わないといけないんだろうけど、ちょっと合わなかった。

この先生の「騎士と誓いの花」が大好きでファンになりましたが、あちらを長編にした感じです。キャラ設定は違えどあの作品がお好きな方なら楽しめるんじゃないかと思います。ただしモブレシーンも多いので受け入れられない方は要注意です。私は先生の健気一途受け、攻めの気のない状態からの徐々に変化して受けを溺愛……の流れが非常に好きなので(特に丁寧に気持ちが変化していく様)こんなに長編で読める事が嬉しかったです。後日談があるのもとても良かった。ボリュームがあるので仕方ないですがお高いので二の足ふんでましたが半額を見て即購入しました。

読み応えがあり、キュンキュン箇所がいたる所に、稲荷家先生のイラストもすばらしくて。私は紙媒体で読みました。あまり登場しませんでしたが、グレイルから誕生日プレゼントにもらったウサギのモモのイラストがカワイイ。ショートでいいので、モモとシオンの休日とか書いていただけないでしょうか？表紙の絵をみながらニマニマしてます。グレイルも、シオンも美しすぎる。あとがきにスピンオフを書いていただけそうな事が書かれてあったので、うれしいです。