レビュー一覧

いきなりHシーンから始まるので「はっ… これはエロエロ凌辱ものですか？」と身構えましたが、ファンタジーが入ったちょいミステリー。宮緒さんにしてはマイルドで、攻めは執着鬼畜でもワンコでもなくスパダリ溺愛系…あ、でも現実世界を離れたとこでは十分執着攻めでした。タイトルの『悪食』は作品の内容にしてはちょっと毒が強すぎるような気がしますが、作者さんの書きたかったという黄泉竈食のことなのですね。（ちょっとタイトルで手を出すのを控えてる方も多いかも）受けの特殊な能力と絵の才能を持つ水琴はおぼこい美少年ですが、ちょっと天然すぎというか純粋すぎてもうちょっとしっかり芯のある方が良かったかも。あと「ベッドで着られるのは俺の腕だけ」という表現が1回なら「なかなか粋な言い回し」と感じたかもしれませんが、何度か続けて出てきたのでちょっと辟易しました。みずかねりょうさんのイラストも眼福でしたが“髪だってきちんと短く整えてある“と言ってるのに「その髪型は短く整えてはないだろう」と突っこんでしまいました。いや、長めのくるくる髪似合ってるんですけどね。

このお話しは黄泉竈食、神話を基礎とした物語りですが宮緒さんらしい執着攻めとそれを受け止める受けとの絡みは最後まで面白く、一見大人しそうで実は一本筋を通し結局攻めを振り回す受けは私としては好みのキャラクターで是非、次巻書いて下さることを願うばかりです。

エロシーンからの出だしだったので、内心そればかりだったらイヤだなぁと思っていたら良い意味で裏切られました。感想自体がネタばれになりそうなので、割愛しますが、無意識の人たらしな主人公は色々とトラブルメーカーになりそうなので、続編があったら見てみたいところです(笑)

作品紹介だけだとどんなお話か想像もつかないし、出だしがとんでもなかったのでこれは一体・・・と思っていたのですが、思ったよりも健康的な（笑）ところに落ち着きました。

作家さん、絵師さん買いです。いつもの万難を排して受けを守り、狂気の愛で受けを骨まで愛する攻めが好きなのですが、泉里さんはかなり理性的だったので少し物足りない感じがしました。水琴ちゃんの世間知らずっぷりが可愛いです。

絶世の美少年…しかも、天然の人たらし、希有な絵画の才能。そんな受けに振り回されるであろう大人の攻め。なかなか面白かったです。特殊な設定は苦手ですが、そんな私でも楽しめました。

面白い。もはや2巻目はBLでなくてもよい位。(好みはあると思う)人生に大きな問題を抱える登場人物に、それを無意識、本能的に解決する美少年。その方法は、その人と関わる霊からの訴え。その本質的な姿を絵画であらわし、霊とその人物、両方の心をふかーく、納得させ、癒して、救っていく。それと並行して、支える男性との葛藤などが織り交ぜられていく。不穏なキャラも登場して(気になる)次巻メチャクチャ楽しみです。

120％楽しめました。表題が意外で、意表を突く物語展開にハラハラドキドキ。画商の泉里と彼の惚れ込んだ絵を描く水琴が遭遇する、絵に纏わるお話しが3つです。順次明かされる水琴の特異体質に振り回される泉里には、すべてを受け入れる覚悟があるのがいいですね。まだお話しの伏線がありますよね。気になるので是非続きが読みたいと切望します。

受けはスピリチュアルな力を持っていて、色んな人たちを救っていきます。霊的な力って描きかたが難しいし、下手すると安っぽいストーリーになるリスクありだけど、筆力ある作家さんで読みごたえありでした。受けは天然で分かってないけど、攻めにしっかりと囲われて執着溺愛デロデロにされています。

作者さん買いです。受けが攻めに溺愛されているんですが、この作者さんに多い攻めが犬ではなく大人なスパダリ系でした。物語途中で危険な展開がいくつもありますが、勧善懲悪のハピエンなので安心して読めます。