レビュー一覧

「億万長者と愛の形見」のシリーズ物ですね。こちらもまぁ勝手な男性で、ハーレーらしいお話でした。作者さんの素晴らしい絵で楽しくは読めたけど、内容としてはちょっとイラッとしました笑

前作では引っかき回し役だったカーラがヒロインの作品です。前作と時間軸が重なる所もあるので、前作と同一のシーンが今度はカーラ視点で語られるなど前作と読み比べる楽しみもある作品です。コミック版の内容ですが、130ページの制約もあって原作のエピソードがかなり削られたり改変されたりしています。特に目に付く所として、まずヒーローが自分の父と生前不仲で、父を反面教師にしつつも未だに影響から逃れられないでいる、という設定がカットされていますし、原作では終盤のキーアイテムだった先祖の日記の話もカットで、晩年の先祖の心情はヒーローが簡単に語る、という改変になっています。個人的に一番残念に思ったのが、マーリーンが最初の夫(カーラの父)との結婚の失敗を語るシーンもカットされたことです。原作では彼女や終盤での娘カーラの結婚観、人生観にも強い影響を与えたエピソードだし、これは何らかの形ででも入れてほしかったです。ただ、ヒーローのクズ度が(これでもまだ)原作ほどは高くなく、原作以上にヒロイン、カーラに一貫して執着し続けている所は良かったですし、中盤のカーラの心情の描かれ方自体は原作とそう違いはないのですが、コミック版の方がもっと真に迫るものがあってそこは流石藤田先生だと思いました。なお、今作に出てきたフランチェスカ(フラン)と前作に続き今作でも名前が言及された実業家ニック･ファルコーネが主人公の関連作が『狼の富豪と星の乙女』(中盤以降が結構今作とエピソードやキャラの役回りが被っている所がある作品です)の題で邦訳が出ていますが、こちらも藤田先生にいつかコミック化して頂きたいです。

やはり、藤田先生の作品が大好きです。婚約解消を受け入れたフランチェスカがその後幸せになるのを読みたいです。

シリーズの2話。1話と合わせて読むと分かりやすいが単独でも十分楽しめました。1話目と同時進行なのでタイムラグもなく理解が深まりました。悪い人が1人もいない、強いて言うならヒーローが愚かに傲慢に溺れて自らの心をみていないと言うシリーズ共通の物語かも。しかし最後は清々しい気持ちになる物語。

シリーズ前作の同じシーンが違う登場人物の視点で読めて面白かった。ヒロイン母もそんな悪い人じゃなかった。なかなか身勝手なヒーローだけど、自分の気持ちと誤ちに気付いたところは良かった。ヒーロー婚約者の話もあるようなので読んでみたい。

ヒロインの結婚が取りやめになったのを知って、走ってヒロインの元へ行ったのは良かったのに、その日のことで妊娠したから結婚しようって…。ガッカリ。婚約解消になって色々言われるであろうに、ヒーローの背中を押してくれたフランチェスカが素敵ですね。作者は好きですが、ヒーローがイマイチすぎて星3。

シリーズ2作目で、前作にも出たカーラが主人公でした。視点が変わって面白かったけど、ヒーローがどちらも傲慢で女性をなめているのが不快。あと、ヒーロー二人の外見の区別がイマイチつかない。

作者さん買いです。いつも通り話の流れと絵が素晴らしいです。Iを読んだ時、カーラのことは自分勝手な女くらいにしか思わなかったのですが、彼女も悩み苦しんでいたんですね。思いやりのある優しい女性でした。この伯爵のどこがいいんだろう・・ただのプレイボーイな気がするけど・・でも最後は伯爵も愛に気付いてくれ、幸せになれてよかったです。伯爵の婚約者のフランチェスカがかっこいい女性でした。

シリーズ2作目。1作目を読んでいるので、え〜この人結構良い人だったの？とちょっと意外でした(笑)藤田先生が描くと本当にロマンティックで素敵です。

お話は良く出来ていると思います。ただ、家の為にヒロインを捨てるヒーロー、捨てられた悲しみでいとこの恋人に心無い言葉をぶつけてしまうヒロインと、メインの登場人物たちが強く人を傷つけてしまうところが、モヤモヤしてしまいました。ヒーローの婚約者の心境は描かれていませんが、この方もヒーローに傷つけられた一人なのでしょう。ハッピーエンドで良かったけど、うーん……。感情移入できるキャラがいなかったので☆３にしました。奔放で計算高く、一見、悪女キャラ然としているヒロインの母が、娘思いで一番好きなキャラでした。