レビュー一覧

なかなか面白かったです。ミステリー好みなら楽しめると思います。ただシリアスな話の割に神楽坂さんの絵柄も画風もそれほどシリアス向きじゃないため、ぐぐっと琴線に触れるということはなかったです。惜しい！失礼ですがついつい他の絵師さんだとどうだったかな…と考えてしまう。漫画はやっぱり絵も大事、と思いつつ、古い下手くそな水城せとなで泣けるので…。つまり本作品も絵柄の好みの問題は残れども、もっと良い作品になったのだろうなぁと思うとやっぱり惜しいです。

好きなストーリーでした。読み終わりもすっきりしていて、買ってよかったとおもいます!!また、いろんな人たちの負の部分も話にでてるかんじが、読んでいてぉもしろかった。悲しい展開もあって、ビックリもするけど(°°;)

神楽坂さんのお話しはただ甘いだけではないのが好きです。主人公の素直さがいじらしいですね。脇役もちゃんとキャラクターがあり、絡んでくるのも魅力的です。ただ、やはり一冊にまとめためか、もっと掘り下げて欲しかったところはありますが、それでも一冊として綺麗にまとまっていると思います。

レビューにある金田一やフランス映画の世界観も納得。個人的にはクリスティの雰囲気も入ってるかなと。1冊を通してお話をじっくり味わえました。

始まりからラストとオチも映画金田一モノの現代版の様な見せ方セリフでした。死と共に相手を呪縛するのはあるかもなぁと少し怖くなりました。

表紙絵が１番キレイで魅力的な作品が多いけど、この作品は逆ですね。何かモノトーンが似合う独特の世界でした。全体的に不幸そうな空気が漂っているので、最後はハッピーエンドでホッとしました。

まるでフランス映画でも観ているような気分。ミステリアスで、ちょっとスリラーテイストもあり。

この作家さんの描くミステリー仕立ての話は読んで損しない。読者に損をさせない本を描くのは作家として当たり前なのかも知れないけれど、その当たり前が当たり前にできている。

はん子先生好きです。絵はあっさりしていますが、ストーリーが一般的ではなく、ツボなんです。

限られた登場人物はそれぞれしっかり描き分けられていて役割もはっきりしていました。綺麗にまとまった一冊だと思います。