レビュー一覧

作者買い。久しぶりのオリジナルコミックス、楽しみに待ってました。しみじみ良かった。特に台詞が何とも素晴らしい。高校時代からボタンを掛け違えた二人の微妙な距離感が実にリアルに感じられるやり取りです。そして紆余曲折経て初めて結ばれる日の二人の台詞、こんなのあり〜！？見事に涙腺崩壊しました。口に出してこそ始まるものがあり、触れて重なってやっと始まるものがある。そういう恋愛の奥深さを思い出させる二人でした。併録の短編もまた、山に一本だけ混じった桜の木のたとえが胸に迫る素敵な短編です。

久しぶりにこの先生の漫画を拝見したのですが、やっぱりこの方の感性が好きだなぁと再認識。表題作は長年の友人で、両片想いなのにこじれにこじれて手が出せない二人。初めて思いを遂げるシーンは上下も分からないし細かい描写はないものの、じんと染み入るような想いのこもったベッドシーンです。上下とかそういう問題ですらないんだよなぁ。短編も秀逸。片想いの幼馴染みと進学を機に別れていく。山の中に一本だけ咲く桜のたとえに想いが寄せられていて、とても美しい作品です。

四井くんと各務くんのキャラがそれぞれとても良かったです。両片想いなのは割りと最初にわかって、それでもなかなか進まない二人の関係。でも、お互いに全くよそ見しないので、一途な二人がいいなーとほっこりしながら読んでいました。もうお互いに相手のことどんだけ好きなんだよ！って、矢野くんだったら言いたいだろうなーと。できれば、1冊まるまる彼らの話を読みたいけれど、収録されている短編も幼なじみのDKもので、話の系統が似ていたので良かったです。表題作は、多少ありましたが、全体にほぼエロはないです。

受け攻めはっきりしません。描写もほぼ無し。大学の生活が生き生きしていて面白かった。生活の中の両片想いがさりげなくて素敵でした。印象は薄いのですが、絵柄と相まって繊細な描写が染み入ります。高校生の短編も告白までですが良かったです。短歌のようでした。

拗れていて行動に理由がちゃんとある、その表現がとてもお上手で読みいってしまいます。簡単にさくさく読む作品ではないので少しだけ脳使った読み心地。

これはいい…。何気なく購入しましたが、こんなに胸にグッとくる素敵な作品とは…。他の方々も書かれていましたが、とにかく台詞がいい。特に寡黙な四井から発せられる台詞がね…、短いながらも、その言葉ひとつで彼がどんなに各務のことを大事にしているのかが分かってしまう。読むたびに涙が出そうになっちゃいます。こんな作品に出会えて幸せです。

表題作4話+描きおろしと短編が1本。表題作は高校時代から両片思いの院生×院生だけど、どうにも観念的で情熱の迸りを感じませんでした。

両片想いの話かと思って購入したら、以外と早くくっついたので評価が低くなってます。くっついた後は甘い感じでもなく語りや会話が多いので説明ぽくてキュンとこなかった。後は別の短編がひとつはいってます。

あぁ、お久しぶりでございます。またお会い出来たこと、嬉しゅうござりますぅ( ´∀`)　何でしょうねぇ、この作家さんの描く登場人物たちはどの作品も、どんなに感情を露にしても、シンと静まっていて水面を揺らさない感じがします。それが却って鋭く胸に刺さって来るんです。堪能させて頂きました。

タイトルの作品＋読み切りが1つ。どちらも台詞回しが印象に残るような作品ですね。こういう淡々と凪いだ感じのストーリーや雰囲気は好きだし、色っぽいシーンが極小(本作品はなしに近い)なのもお話によっては全然ありだと思ってます。でも何だか物足りないです。また読みたい！とまでは思わないというか。淡々とした中にも、グッとくるインパクトのあるシーンがもう少し欲しかったです。