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とても面白かったです。天才的な頭脳を持ち秘密組織の諜報員として働くアリーと、ある事件のせいで一線を退いた元諜報員のイーストが、ともに闇の敵を相手に拉致された彼の息子を救出するために動き出します。秘密組織のトップ・ヨナの話、場所が点在する敵陣と息子、そしてアリーとイーストのやりとりと、場面が切り替わってほぼ同時進行で話が進み、まるでハリウッド映画を見ているようなやり取りの連続にすっかり惹きこまれていました。優秀な諜報員であるプロのアリーの冷静な一面と、人間関係や恋愛にまつわることには無垢な面のギャップが自然でヒロイン像に違和感なく読めます。イーストもブランクがあるとはいえ未だ優秀で冷静、アリーと得意分野を補って敵に立ち向かい、完璧とも思えるコンビでした。サスペンスストーリーと同時にゆっくりと進むアリーとイーストの関係も心地よく、状況がひっ迫しているからでしょうか、心に迫るものがありました。読み始めると止まらない…そんな作品です。

シャロン・サラの作品だったので購入しました。毎回違う作家によるシリーズです。この話の中に「ヨナ」という司令官が出てきます。スピンオフ作品が「初恋の日のように」です。こちらもお勧めです。