レビュー一覧

普通の女体化作品は、主人公がふしだらな方へ流されがちですが、この作品はそんなことはないので新鮮でよかったです。

ある日性転換してしまう、というTS物でよくある病気になってしまった男の子のお話です。ただ、子供の性認識のあやふやな時期からの第2成長期まで事細かに心理描写されていたり、男の子だった時に女の子を苛めていたことへの呵責や親御さんの親切心や男の子の時に言われた「スカート似合わないね」等の軽い気遣いの言葉が重たくのしかかる描写、そうじゃないんだよって伝えるの大変さ、自分がどうしたいかわからず悩む主人公に肯定してくれる友達や周囲の人達の描写、根っこは男の子だけれど周囲の今の自分を肯定してくれる人達の支えによって少しずつ変わっていく主人公ちゃんがとても可愛くて応援してます。続刊が出るのならまた買いたいと思います。

いにしえの男女入れ替わりものと違い、姓転換するきっかけは病気ってなっているものの、その後は実は女子が子どもから大人に成長していく様を、男子の目線で追っているという風変わりな作品です。でも、実際に女子として生まれ育ったら、きっとこういうことに悩んだり、恥ずかしかったり、いやだったりするんだろうなと思わせられます。男では経験できない女子の深い部分を見せてくれる漫画です。良い作品だと思います。

絵が下手です！でもこのところずっと、誰か描いてくれないかな、読みたいなと思っていた「男の子が女の子になってしまったら優しい人になれるかな」話なので嬉しさで☆５です。主人公がこれからどう成長していくのか、まだまだ難関が多そうですが、転校先の女の子とか、あぁそういうところなんだよなぁと、他人に優しく接することって美しい行為だなとしみじみ思います。実際は私は他人を思いやることができずに色々と不都合があるのですが、年を経てからでも気づくのは遅くないですよね…。BLだったらここで関わってくるクラスメートは男子なんですが、そうしないで進めるのが良いですね。いやぁそれにしても下手くそですなぁ…逆にふとしたコマの女の子の可愛さが引き立つということでヨシとしましょう、この作家さんが技術的に上手くなりそな片鱗も垣間見えるのでそれも楽しみです。続刊期待します！

男性器を喪失して、女性の第二次性徴を体験することになった子供の話。医学的な説明は（さすがに）ないため、前述の冒頭がありえないファンタジーに感じるが、同性だったはずの男子に芽生えた恐怖、女子との諍い、思春期で自分も体験したような些細な言葉のすれ違いなど、書くべき内容は真面目に押さえていて読みごたえがある。

突然病気で性転換する、そんな普通あり得ないフィクションのお話ですが、内容は妙にリアルでシリアス…話はつまらなくないけど、その設定をふと思い出すとちょっと白けます。この内容ならＳｆとかリアル路線ならあり得る性転換で書いてくれるとスッキリするんだけどねぇ…チグハグ感がなんとも気持ち悪く…(^_^;)

TSF（性転換ファンタジー）物ですが　よくある「キャッキャウフフ」な内容では無いです。自分の性が変わった事による戸惑いと、心境の変化や、立場が変わる事で見えて来る男女のネガティブな面も気がついたり。最近読んだマンガでは一番好きです。

アキラが男の心と女の子の体でいろいろ葛藤するけどどんどん可愛い女の子になってゆく無いき出した時のアキラは守ってやりたい気持ちでいっぱいになります、かわいいアキラの絵がたのしいです

頭をぶん殴られた気持ちになりました。すごいです。こんな漫画に出会えるとは…。あらすじ的には「誰よりも男の子らしい悪ガキだった主人公が、ある日病気で性転換する」という、ちょっと突拍子もない話に思えるかもしれませんが、性転換による自分の変化、周りの変化、色んな変化を受けて更に起こる変化が、とても丁寧に描かれていて、とても現実的で身近な話に思えます。私(女)は自分の性別に悩んだことはないですが、男っぽいことへの憧れ(ままごとよりチャンバラが好きとか)はあり、腐女子の目覚めは小学生で、ゲイとか性同一性障害にも興味(というと失礼ですが)があったので、「性別というアイデンティティの基礎とも言える部分で、マイノリティを抱える人がいる」という認識はありました。でも、これを読んで目が覚めるような気持ちになりました。「「男らしく、女らしく」にとらわれてはいけない。けど、とらわれてはいけないからと言って、「男らしく、女らしく」に憧れを抱いていけない訳じゃない」と、かなり線引きの難しい、白黒つかない感覚が、みずみずしい子供の目線で描かれています。「あれ？もしかして作者様、この病気の罹患者…？実話？」って位に、主人公の機微が…すごいです(語彙力…)。

設定は設定としてそれを使い丁寧に心模様を描いていて読み応えがあります。周りは不幸と決めつけるけれど本人がそれを乗り換え肯定しありたい姿を見つけていく。男らしさ女らしさと言えばやたら非難したがる風潮に、ありたい姿は自分で決めていくことの大切さ感じました。応援したくなる話です。