レビュー一覧

黒田かすみ先生がコミック化した『婚約指輪についた嘘』、『御曹子の傲慢なプロポーズ』と、同じ内田先生がコミック化した『大公殿下と忘却の恋人』に続く"Duchess Diaries" シリーズの最終4作目です。コミック版の内容ですが、原作ではコカイン常習者でテロ組織との関係もあったトーマス・ダンヴィルをコミック版では単にヒロインにちょっかいをかけるだけのキャラに改変して、終盤彼がヒロインを命の危機に陥れるサスペンス展開もなしにしたので、読後の印象が原作とほぼ別物です。あと1,2作目の主人公カップルの出番がなくなったのも残念ですし、原作シリーズと黒田先生版では物凄くオーラ出まくりで頼もしいキャラだった大公妃様が、コミック版前作に続いて出番も少ない、存在感もないキャラになっているのがガッカリでした。原作中盤で大公妃様がヒロインを諭してやるシーンは本当に良かったし、コミック版でも入れてほしかったのですが。一方で良かった点をいえば終盤のヒーローと前作ヒーロー、ドミニクの会話シーンですね。原作では仲が今一つな二人でしたが、コミック版での関係は付き過ぎず離れ過ぎずでいい感じでした。

「大公殿下と忘却の恋人」のドミニクの妹ジアのお話。助けた男の子の叔父マイクと運命的なものを感じるが、この先二人が将来を歩むことはできないと思うジアの切ない気持ちがヒシヒシと伝わってきました。マイクも男らしくて包容力もあり素敵でした。きっと将来はたくさんの家族を作り幸せに暮らしていくんだなと思いました。ドミニク＆ナタリー夫婦も登場して幸せな姿が見れてよかったです。

ヒロインの気持ちが、切なかったですね。互いにひかれているのに、相手の希望をかなえてあげられない。すごく苦しんだと思います。でも、ヒーローの言葉でやっと救われましたね。良かった。

絵は男性も女性も魅力的ですが、年齢も年齢ですし交際を言われた時点で子どもが産めないっていうのは伝えるべきかな。少なくとも医者であるし、体の関係も持ってるんだから医学的な言い回しでも伝えるべきかと。そうしないとそのまま結婚前提って言われてないから5年も10年も引っ張れない。まして本人が「彼氏だから研究費を出してくれる」って思ってるなら言わないと単なる金づるのパトロン扱いにしかなってない。途中まで男性が可哀想だったよ。

ヒロインは素晴らしい女性だと思います。ヒーローもヒロインのことを大事にしていてお似合いの二人でした。

お話は真摯なテーマてすが、セクシーな展開で 面白かったです。ヒーローが直球タイプで好感持てます。

いや〜こんなに性格の良いヒーロー、今まで見たことありません。ハーレクインでは稀有な存在です。子供を産めないヒロインのこともちゃんと受けとめました。このお話のシリーズでは、他に黒田かすみ先生が2作品書いてらっしゃいますが、そこに出て来る大公妃がいいキャラでした。このお話の大公妃は普通のお祖母さんで、がっかりです。主人公の二人はとても良かったんですけど、そこだけが残念です。

嫌な人が出てこないのでスッキリ読めます。主人公たちの会話のなさですれ違ってしまったのですが、ヒロインの秘密・・・伝えるタイミングって難しいです。ヒーローに惹かれれば惹かれるほど伝えづらくなりますね。そしてヒーローも離婚の理由までは伝えてなかったのよね。そして引っかかったのがソコ？ウーンお互い様。幸せな大家族を作ってほしいです。

ヒーロー＆ヒロインの、シュールなまでにデフォルメされたボディラインから発せられるムンムンの色気が特徴の内田さんですが、今作は誠実で優しいヒーローとやはり誠実で真面目なヒロインなので、セクシーさ抑えめなのかと思ったら、ちゃんと（？）セクシー有りました！ セクシーとエレガントが両立する稀有な作家さんです。 お話としては主に「２人芝居」なので余り大きなドラマ展開は無く、ひたすらオトナの（美男美女の！）純愛物語と言うところでしょうか。 素敵です！

コンタクト相性が合う人ト巡り会いたいって思わせる一作でした。お兄さんの話も良かったし、まとめてみると一層面白い。