レビュー一覧

どの短編作品もHは少なく、尚且つドキドキハラハラ感のあまりない何気ない日常ラブストーリーものでしたが、下手な作家さんが同様ものを描くと、読み終えた後、何を訴えたかったのか解らぬまま不完全燃焼で終わってしまいそうなところ、こちらの作品は各々の感情の描写がサラリと上手に表現出来ているところが好きなです。ほのぼのとして全体的に読みやすくて良かったです。安心して読みたい方にはオススメですが、起伏を望む方には少々物足く感じるかも。

ブラコン兄弟、大学教授、大学生の四人が微妙に絡み合う表題作と、幼馴染みの同級生モノと、左官屋の兄弟子と弟弟子の短編です。結構いろんなエピソードがつまっていて盛りだくさんな感じです。どの話もサンプル通りの絵で、読みやすいし可愛らしいです。空気感もほんわかしてて後味もいいです。腰乃先生とかと似た空気感と言えばわかりやすいでしょうか。エロはありませんが、むしろ無くてよい。全然気にならない。ストーリー重視の方は好きだと思います♪近江がとても可愛くて愛すべきキャラです。これで５ﾁｹは本当に大満足ー！ただ、左官屋の弟弟子のあまりの子供っぷりとか、ブラコン兄の近江に対する接し方とか…解っててやってるならムカツクー!!とか思ってしまう(笑)ので、くやしいので★４つ(笑)

イシノアヤさんと出会った作品です。なんとなく手に取った作品でしたが、出会えてよかった！表紙を見た時にはそれ程好みだとは感じなかったんですが、中の絵を見て思わず、う、上手い、この作家さん…と呟いてしまいました。線がきっちり決まっていて綺麗です。アートな雰囲気を持ってらっしゃいますね。時々フリーハンドで建物や家具を描かれているんですが、画面に優しさが出て好きです。お話もきっちり読ませてくれて、それぞれの作品で小さなキュンがあるんですが、ラストシーンでやられた！という作品がいくつかあって、とても萌えました。特に「壁塗りとヒヨコ」の最後にはズドーンとやられてしまいました（笑）。登場人物の中では近江が好きでした。笹岡に対してきっちりけじめをつけているのが好き。竹花を好きな間は、笹岡とは寝ない、とか。竹花に対する思いがたとえ片想いだとしても。笹岡はバイで結構誰とでも寝るという人なのに、近江に対しては結構一途なのにキュンとしました。年上なんだけど、可愛いじゃないか〜＾＾。表題作のカプも可愛いです。弟君が成長した後のお話も読みたかったなぁ〜。

私も好きです。絵もお話も淡々としているんですが、そこがスタイリッシュな感じです。ただ、私も近江の恋心が成就しなかったのが、ちょっと不完全燃焼。きちんと他の部分で幸せになっているのでいいのかもしれないんですが、感情移入しちゃうとちょっと切なくなっちゃうので、私も★４つということで・・・(笑)。

短編集でした。一羽目の、近江×竹花がイイ感じだったのに、2話目で覆されました。ちょっと残念な感じがしましたが、その後、近江がちゃんと先生とイイ感じなので、裏をかかれたような、ミスリードされた気分。

当て馬のような笹岡先生が実は純情でちゃんと主人公と上手くいっちゃうのがいいですね。リバなのもポイント高いです。

サンプルの〈近江くん→竹花くん〉の片想いの話はふんわり片付いた感じ。竹花くんは気付いているのかいないのか…弟の事ばかりに熱心で、近江くんは可愛そうな立ち位置なんだけど根が明るいからか悲壮感はない。表題作は〈竹花くんと弟〉の弟側目線のお話で、よくよく読むと弟、まだ中学生？竹花くんは本当にそういう意味で好きなんですかね？〜ショタコンですか？w 可愛がられてる弟の気持ちが都合よく動くのが私的には微妙。 〈笹岡先生と近江くん〉のお話もあり。バイの筈の笹岡先生の、近江くんに対するモヤモヤとした余裕のなさが可愛らしい。他に〈幼馴染の同級生同士〉のお話は作者さんも書いていたけど、思春期になって「好き」の分別が本人たちも分かっていなくて自分の気持ちを持て余してモヤモヤするといった感じ。〈左官の先輩後輩〉のお話は、仕事も社会常識もまだまだなヘタレ後輩を、なんだかんだと優しく面倒見てしまうしっかり者の先輩。最後に後輩は奮起するんだけど…精神的に甘えてて、一番好きになれないキャラだったかな。先輩はあの後輩のどこら辺を好きになったものか…謎。近江くんが一番良かった。一冊丸ごと近江くんのお話なら良かったな。

作者買いです。表題作は竹花がガッカリでした…左官屋の兄弟子と弟弟子のお話しが良かったです♪

作者のあとがきで「近江が気に入って近江にも幸せになってもらおうと続きを書いた」とあるように、途中まで竹花のことが好きだった近江が、次の話からは竹花のことを諦めて先生と付き合い始めている唐突な展開についていけませんでした。おしゃれな感じの絵柄から考えると近江のヒゲもファッションなのだと思うのですが、小汚い感じにしか見えず…。他の話もあまり印象に残らず残念。

普段受け攻めハッキリしている分かりやすいBLを読んでいるので初見は(良くわかない)が正直な感想でした。でもスタイリッシュな絵柄が癖になって何度か読むうちに切ない気持ちとか、ああそういうことだったのか、と分かるようになり新しい扉を開けられたかな(笑)新鮮な気持ちになりました。ファンタジックになりがちなボーイズラブというよりはややリアル気味ですね。面白いです。