ヤマシタトモコは言葉の紡ぎ方がとても心地よくて、好きです。人生の分岐点で出会った隣の大学教授との、なんとも柔らかい恋物語。こんな恋愛を一度は夢見た人も多いのでは…。所々にコメディの要素も組み込まれていて、優しい読後感が味わえる一冊です。ヤマシタトモコの描く女性は、醜いけれどとても美しいです。ちょっと大人なお話です。

「ドントクライ、ガール」が面白かったので他の作品も、と読んでみました。独特な世界観があり、もともっとと読みたくなる漫画家さんです。

28歳処女と52歳大学教授という設定に萌えて思わず読んでしまいましたが、読後感も爽やかでホッコリなお話でした。教授の主人公に対する台詞や、心理描写は良かったですが、ラブ度的に期待値よりちょっと物足りないので、☆4つです。

台詞と絵による描写のバランスが悪く、ストーリーの展開が結果論的に言葉で語られてばかり。心が動くプロセスの描写が無いのに、作為的な台詞のやり取りは淡々と進み、節目に唐突に劇的な言葉で心情が語られる。読み手としてはまったくついて行けず感情移入ができない。そもそも、互いに互いを好きになる過程の描写があまりにも雑で、恋の必然性に欠ける。二人の恋を動かすために、主人公の兄や友人を登場させて一度きりで「使い捨て」るやり方も乱暴だと思わざるを得ない。辛うじてクライマックスだけはそれなりに台詞と絵による感情の描写が相乗効果的に活きていたので、本当は☆２つのところを３つに。

ちょっと気持ちがわかる感じが好きかも、でした。続きがあるなら…読みたいです。

すごくいい！！！ほんわかした気持ちになりました〜

少し物足りない終わり方で、残念です。もう少し話が進んでほしかった。

25歳にもなっているのに、不器用で恋愛慣れしていない主人公が愛おしく感じます。幼なじみに「世界が狭い」とか言われちゃうけど、バレエ一直線だった彼女にはお隣さんでも十分に違う世界の人だったんだと思います。世間ずれしてない分、恋愛に対してまっすぐで、でも、25歳になっているから、頭で考えてしまうところもあって、大人の純愛ものです。

私の人生の目標はこれ！と思って無我夢中で突っ走っていて、ある時ふっと足を止めて自己を見詰めた時ってありません？今の自分の限界を感じる，将来自分は大成出来るのか，もっと何か別の事もしたかったんじゃあ等々逡巡する。そんなこんなで彼女は一線を退くことを決意する。誰もが自分に賛同してくれない時に、それでもいいじゃない貴女の自由でしょ。なんて言ってくれる人が現れたら・・・。それが理知的な落ち着いた風貌の紳士なら王子様に見えてしまうのも頷けます。この作品はとても計算され尽していて完成度が高いが為の冗漫さが無く、間の取り方が上手いので最後まで人を惹きつけます。しかもいい余韻が残ります。堪能しました。

ストーリーが　心にすんと入って来て　良い恋だなぁって羨ましくなりました