レビュー一覧

ホテル・チャッツフィールドシリーズの7作目。単品でも問題なく読めます。というか原作者が全て違うので面白さも作品によりまちまちです。夫婦の復縁物。ヒーローがヒロインの浮気を誤解してこじらせて5年間別居。でも誤解もなにも、ヒロインは寂しさのあまり浮気寸前というか、原作では受け取り方によっては浮気してます。どこから浮気ととらえるかの問題。壮大な夫婦喧嘩の末、元鞘におさまるお話でした。あまりホットじゃないです。ちなみに1作目からルーシー・モンローの「シークの愛した客室係」、メラニー・ミルバーンの「プレイボーイ富豪の肖像」、ミシェル・コンダー「妖精の涙のわけ 」、シャンテル・ショー「炎の一夜が授けた命 」、トリッシュ・モーリ「その日まで愛を知らずに 」、アビー・グリーン「愛したのは略奪者 」ときて、この作品。ここまで全部違う作家さんがコミカライズされてます。この後がリン・レイ・ハリス「勝利の美酒は罠」 でこのコミックはまだのようです。

予想はしていましたがコミック版の最後はあの場面で終わらせていましたね。原作は尺が余ったのかダラダラ引き伸ばしすぎだと思ったので良かったです。最後の場面のカットも含めてコミック版は尺の都合のあるのでしょうが、結構話を短く纏めてくれたおかげで主人公たちが原作ほどは面倒くさい人たちじゃなくなって、良くも悪くもすらすらすっきり読める作品になっています。しかし原作を読んだ時にも思ったけど、ハーレクインで浮気したと誤解してヒーローがヒロインを詰る話は多いけど、今作の場合「誤解」ではないよね？　原作は『ホテル・チャッツフィールド』シリーズ第１期７作目です。今作もコミック化されたことで、このシリーズの第１期でコミック化されていないのは今作でも出てきたメガネCEOクリストスが主人公の最終８作目『勝利の美酒は罠』だけになりました。作中で言及されたキャラの内今作ヒーローの双子の弟ルッカは２作目『プレイボーイ富豪の肖像』(中村理恵先生がコミック化されています) 、末っ娘カーラは『妖精の涙のわけ』(本橋馨子先生がコミック化されています)、産後鬱になって家を出ていったヒーロー母も第２期で出てきます。またコミック版では出番をカットされていますが、今作ヒーローの友人ティエリーが主人公の作品『命の芽吹くパリで』(はやさかあみい先生がコミック化されています)でその後の今作主人公カップルが出ています。

絵も素敵で、物語も感動しました。ヒーローも、早く迎えに行ってあげれば…5年は長いな。

どっちもどっちの似た者夫婦が、５年越しに決着を付けようってお話です。ここまで放っておく気が知れないな〜。

ヒロインの献身がすべてです。自分のことしか考えてないヒーローなのに、ヒロインは自分の迷いを罪と考え、ずっと悔やんで生きていて、それさえヒーローは責める道具にする、という。とんでもなく、傲慢ヒーローですね！　まぁ最後には、ヘタレになってヒロインに許しを乞うわけですが。それを許してしまって終わる話ですが、そんな単純さでいいのか。５年も離れてたのに、そんな単純でいいのか。

う~ん…　結局はすれ違いなんだろうけど…　なんか、ヒーローとヒロインどっちにもモヤモヤしますね。

作品としては面白かったけど、こんな心の狭い男（夫）は嫌だわ。実際、ヒロインは状況に流されそうにこそなったけど我に返って踏み止まった訳で、浮気してないのに、話も聞かずに家を出て5年も放置って…。　結局、本当に浮気したかしないかよりも、もしそうだとしても許してでも共に生きて行きたいかどうか、離れていってしまいそうでも取り戻す為に戦う覚悟があるかどうかじゃ無いの？　

ウーン、どっちもどっち。HQで不倫は多いけど、人の解釈にもよりますがギリ不倫ではないと思います（HQヒーローだったらそのまま進んだんじゃないかと思いますしね）。父親との確執でヒロインをほったらかしにしていたヒーローにも問題があるし、自分の思い込みだけで行動したヒロインにも問題があるとは思います。そして、ヒロインの話を聞かず5年間。ヒーローも美女と浮世を流していたようですし、ヒーローこそ「既婚中」に浮気をしていたのでは？それで久しぶりヒロインを呼び付けたと思ったら「自分を看病しろ！」と言うヒーロー。自分は棚上げで、どれだけお子ちゃまなんだか。ハッピーエンドのはずなのに、読後感が悪い。再読はしたくないです。

内容も絵もとても良かったです。ヒーローのヒロインが浮気したと勘違いしたところから5年も経ちましたがよく5年も離婚せず別居してたなぁと。それも浮気疑惑の話を聞く限り捉え方によれば浮気じゃないの？ていう…そりゃ、ヒロインにとったらそんな話最後まで聞きたくないわと少し同情してしまいました。

作者さん、なんか絵が変わったような。ヒーローにもヒロインにもモヤッとしました。48時間で。