レビュー一覧

ストーリーも良かったのですが、イラストも素敵でした。好きなのに血の繋がってない兄貴を恋人として認識出来ずに悩む要斗が面白かった。そして聡明な總一郎もグルングルン悩んでるのって萌えますよね～、笑。槐さん良い感じの出方でチョッと好きかも。いい感じで要斗をメス化というか欲望の発露の手伝いというか、お道具の使い方とか結構冷徹で好きだわ。今度槐さんの恋が実るお話を色々なお道具込みで読みたいです。楽しみにしてます。

今回当て馬的な、でも精神的に受が依存してしまう重要な第三者と兄弟のストーリーです。第三者は普通の人が理解できる精神を超えた人物なのでなんとも言えませんが、自分が好きになった相手には根源的自○願望がありそれを癒すためには相手を壊して自分に依存させる必要があり受を追い詰めていきますが、予定通りにいかず兄弟がくっついてしまいます。それも簡単にくっつかない所が流石です。この第三者はストーリー次第では攻に成りかわれる人物です。ただもう少し掘り下げて欲しい所などあったので星減らしました

当て馬のイケメン俳優の行動が謎でしたが…ちょっと変わった人設定だったからありなのかな？まあでもやはりあんだけいやらしいことを沢山しているのに、結局最後まではしなかったのはBL的なご都合主義な展開に感じたかもー。弟が兄に想いを告げられず苦しむのは理解できるけど、体の関係を持ってからも自分の本当の気持ちを伝えられないのがこれまた謎。

好きな作家さん、好きな絵師さんに好きな兄弟もので期待したのですが、当て馬がキチガイじみてて気持ち悪いのと、すごく邪魔なのと(複数もの好きな自分でもちょっと…)、兄弟がよくわからないことでウダウダ悩みすぎてて、いいからお前ら早くヤれよと少しイライラしてしまいました。エロもわりとあっさり。描写はさすがでしたけど。

兄弟ものですがガチではなく、血縁関係のない兄弟ですのでご安心？を… 冒頭から「え？自殺願望のある危ない人？」と不穏なスタートですが、このスタントマンの要斗　血の繋がっていない愛する兄に家族の中での存在意義を持たせるためだけに自分の身体、下手すれば命を張ってるのですね。そんな弟を小さい頃から苦手に感じていた優秀な医師である兄の總一郎。かろうじて“口うるさい兄と破天荒な弟“ 時々“患者と医師“という、なんとかギリギリの均衡を保っていた二人の関係は、その間に第三者が介入することで壊れていきます。この式見という人気俳優がすごく面白いキャラクター。強引に要斗に近づき口説き、彼のことを好きなのかと思いきや「人間は観察したいか、そうでないかの2種類」「観察するに値する対象に惹かれる」という危ない人物。色々な道具を使って要斗の身体を拓いていくのですが、決して最後までしようとはしない。独特の歪んだ愛情に要斗も總一郎も振り回されるのですが、実は2人のことを冷静に観察し一番良く理解しているのがこの式見。歪ではあるもののそれが彼の愛情表現なんですね〜　うーん、当て馬と呼ぶには複雑すぎる。彼のことをもっと知りたいぞ… と思っていたら『天使の定理』という彼のスピンオフが出ているようで。そのうち是非読んでみたいと思います。要斗と總一郎が結ばれた後もすぐにハッピーエンドではなく、恋人と兄弟という関係性にそれぞれが折り合いをつけていく過程にハラハラしました。

弟の命かけて好きになってもらいたいって気持ちが切ないですね。いい話でした

納め所は兄弟の本人達にしか納得出来ないわけだからねーなエンドでした。兄弟の関係が揺れ始めさせた式見、彼の登場により淀んだ2人の仲が少しずつ流れ動き出すという素晴らしい脇役でした。端から見ていると式見が要斗を本当に好んでいるのが分かりますが、自虐的な人なのだろうか!？と興味深い彼の話しも読んでみたくなりました。

スタントマンの津向要斗(26)は兄 總一郎(32)の気を引く為にスタンドで意図的に大怪我をしている。現場で知り合った俳優 式見槐(28)に兄の前で交際を申し込まれる。式見に兄への想いを見破られ、半ば脅されて性的なことを強要され..式見は要斗を掌の上で転がして何もかも見透かしてるところが好きになれず、式見に身体を弄ばれてるってことは本命の總一郎以外に身体を触れさせることで読むに耐えない気持ちもあったけど、プレイが斬新でぐいぐい読ませられました。本命の總一郎が要斗への欲望を自覚してからはそれまで要斗にお説教してた兄様が甘やかしたり恋人モードになり更に読むスピードが加速。要斗と總一郎だけだったら兄弟ものにありがちな背徳感に悩んだ末に結ばれるっていうよく読むやつ止まりだったかもしれないけど、式見っていうぬるついたキャラが絡んでくることでこんなにも新しい感じになってて、普通の兄弟ものに飽きちゃった人に是非おすすめしたいです。どの濡れ場も鼻血モノなんだけど、攻め様2人のどちらか選んで繋がれのところが！2人に挟まれてどっちか選んで跨がれって..想像するとヤバい！

濃厚過ぎる兄弟の睦みあいに圧倒されます。心と身体は違うもの。大切に想っている筈なのに猛り昂ぶってしまう男の欲望。ダメなのに、欲しがってしまう身体。余すことなく赤裸々に描ききった秀作だと思いました。

作家さん買いですが、あまりハマりませんでした。もちろん沙野先生ですから、血が繋がってない兄弟がアッサリ結ばれるありきたりな展開ではありません。でも、二人の関係がもどかしく甘さも切なさも足りなくて不完全燃焼。また当て馬の俳優は兄弟の仲を進展させる装置としか思えない、リアリティのない行動でした。もっと普通の恋敵でよかったのではないかと思ったり。微妙な読後感です。