レビュー一覧

山岳ものは、死や遭難等を扱ったシリアスな作品が多いのですが、この作品は笑える！笑えるけど、登山用品の高価さに躊躇したり、金欠の為古い山道具をメンテナンスして使う等、リアルな表現に「あるある」と共感して読めます。そして登場人物が皆、個性的で魅力的。特に、美人で後輩の面倒見が良いけど、雑で豪快なゴリラ女の黒木さんがいい味出しています。

三多摩育ちで、登山やハイキングが好きな私は、タイトル買いです。この作品の中の登山部はハードなクライミングもやる登山部ですが、運動音痴でも出来る運動が登山です（登山家の中には運動音痴だったという人が結構います）。同じ作者の『スナップガール』同様、登山入門として読んでも楽しい作品です。

正直、画力に関して云えばさほどではないのだが、そんなものが些末に感じられる作品。新入部員の成長物語と云う軸に、登山知識をふんだんに盛り込み、ディテールは細かい。新入部員の成長に伴い、実在の「山・ルートのレベル」も上がって行くのも面白い。

思ったよりかなり本格的な山登りのお話でした。興味のある方でしたら勉強になるでしょうね。

のんびりした雰囲気なのに、真面目にリアルに登山している漫画です。他の登山漫画では、コレは？という疑問を抱える場面が有りますが、この作品は真面目な登山漫画、キャラも楽しくて好きです。

おもしろいです。山に登りたくなりました。私も大学一年に戻りたい！山に熱中する大学生活、ステキです。

山ガールと言う言葉が定着して久しいけど装備品とか基本的な事に言及してて初心者からベテラン迄楽しめる作品になってると思う。

社会人になってから山歩きを始めた私。足や腰を痛めたり結婚したりで二十数年山らしい山からは遠のいていたけれど、４年ほど前から雪山再開。昔々オーダーで作った革の登山靴の手入れは山へ行く前のセレモニーで気分も盛り上がるから、作品中の古い革靴の手入れのシーンは大好き。(作中の電車の中で見ているおじさんもきっと同じ気分なのだろうと妙に共感)文系、理系の(元が体育会系でない)女の子たちがこれからどんな山へ行くのか茶のしみです。２巻はいつ出るのかなぁ。

山好きには全力でおすすめしたい、山岳部の話。今まで読んだ登山漫画の中で、圧倒的に現実的で、実際的。登山の参考にもなるし、風景の美しさとその場の空気が想像でき、作者が山を愛していることが伝わります。また長らく男性のスポーツ・軍隊じみたノリの強い登山界ですが、初心者の女性3人が登場していることで、女性にとっても非常に読みやすいものになっています。だからと言って女性が過剰に性的に描かれたり、部の男性と恋愛関係にないところもいい。男女間の距離感も適切な感じで、協力しあってるのがまた良い。初心者が体力や技術をどうやって・どの程度上げてくのかといった過程も描かれているところも非常に参考になる。また「古い登山家男性」を象徴するような部長が、新しい女性たちの文化と折り合いをつけてくのも面白く、反面、経験からの判断は的確でいい。でも常にかわいそうな扱いが面白くて癖になります。ルートなども自分でもやって見たいと思わせるものが多く、山の楽しさが理想化されすぎずふんだんにエピソード盛り込まれ、人と山に登るのもいいものだなと思わされます。大人の登山部あったら入りたいなあ〜！

山岳部の面白さ、楽しさが詰まってると思います。