レビュー一覧

心の動き重視の人には特におすすめ。ユーモラスかつ丁寧で真面目。交際どころか話もろくにしない、身分違いの恋だが、精神的に満たされるのはなぜだろう。それはおそらく全ての恋には心の距離に悩む男女の姿があるから(両思いでも、夫婦であっても)。一見まるで勝ち目のない市川が一人前に恋に苦しむ姿に、なぜかとても心をひかれる。

ふふん。安直なラブコメか。キモ男がモテる系のありがちなヤツ。と思っていたら、意外にいーぞー。なんでだろ。

いわゆる「高木さん系」としては、もっとも丁寧に主人公の心の機微を繊細にユーモラスに描いています。「高木さん系」の作品で重要なのはヒロインの可愛さや小悪魔的な仕草もさることながら、主人公の少年にどれくらい読者が感情移入できるかだと思いますので、この京太郎くんの（おそらく彼が大人になったとききっと頭を抱えてしまうくらいの）厨二耳年増っぷりはヒロインの山田さんよりも可愛く、そしてその葛藤と心の機微の描き方は本当に見事です。まだ終わっていない作品ですが、二人手をつないで去るようなハッピーエンドを願ってやみません。

すごく表情が印象に残る漫画でした。なんでだろ？中学生って感情が複雑に繊細になる時代で、きっとそれを上手に汲み取れているからですね。素直に出てこない感情は難しい。やっぱり「小さな物語」は作家の能力の試金石だな、と思ったり。。不器用な男の子のちょっと外した優しさが、作品の強度を支えている。

いいよ！男子も女子も描写がうまい。主人公の変化が楽しいです。２巻も期待します

はっきり言って、今まで出会った漫画の中で一番良い。厨、拗らせ、劣等感、純粋さ、相手への優しさ、思いやり、勇気、微妙な距離感、距離の詰め方、心の通わせ方、成長…。素敵な観察眼と表現力だと思います。

えーと、誤解してる人が結構多いようなんですが、＜この漫画の作者は女性＞ですよ！！しかも若くて結構美人だという…。なんつーか、若かりし日の赤塚不二夫※女性版て感じの。（興味ある方はオタクな友人にでも聞いて某大手同人誌即売会の本人ブースを訪ねて下さい）　この作家の普段の作風は本作の甘酸っぱ系と違い、むしろ男性作家が赤面して描けないほどのエッチいネタ満載！ドタバタギャグ漫画。（百合エロネタ・脱ぎ系痴女・変態紳士キャラ・多し）ギャグでなかったら発禁処分になりかねんレベルなので、文学的思春期物イメージで同一作家の他作を手にすると、生涯立ち直れない程のダメージ受ける筈です。（笑）　少年誌で女性が描くからこそ許される女子像、女性誌で男性が描くからこそ許される男性像、ってあると思う。異性が描いたら妄想だと叩かれるだけだが、実際その性別の者が描く事でのみ発表できるって奴な。　この作家は少年ジャンプでデビューした後チャンピオンに移った（＋同人誌もやってる）訳ですが、もし仕事が少女誌・女性誌や（年々規制厳しくなる）ジャンプのままだったら、息が詰まって早々に消えていたと思います。　なお、むちむち太ましい系の自称美少女、女性のおっぱいに強い執着持つ体力少女、好きな男子を前に彼の心を揺らすパンツさえもライバル視してしまいノーパンを貫く暴走少女、といった、「いかにも男性作家の妄想」と女性読者に評されがちなキャラたちが出てくる同一作者の別漫画はかつてTVアニメにもなりましたよ。　　※若かりし日の赤塚不二夫の写真見てそのイケメンぶりに驚く現代女子はかなり多いです。

市川君の心理描写が素晴らしい。タイトルでも作品の良さが滲み出ています。スタイル抜群で、可愛くて、人気者だけどガサツな杏奈ちゃんと、精神的に少しだけ大人だけど、背も低く自分を偽る事で身を守ってきた市川君。図書館でデート？を重ねる2人がなんとも初々しい。いずれ、杏奈ちゃんがなぜ市川君の事を好きになったのかも語られるのでしょうか？おじさんには眩しい作品ですね。

懐かしい思春期のドキドキが可愛くて、面白かった！何回も読み返してしまった。

中学生ならではの甘酸っぱい感じが好きです。絵もみつどもえのころより見やすくなりました。