レビュー一覧

記憶喪失から夫婦再生の物語。秘書の女に騙されるヒーローにイライラ。もっと痛い目に合わせて欲しかったです。ヒロインの立場が辛すぎました。ハッピーエンドだけど読後感はモヤモヤが残りました。

ルーシーモンローの作品はいつも愛の恣意の深さに浸らさせてくれます。「愛と憎しみのギリシア」のセバスチャンの弟の話です。本当に兄弟揃って大バカ者。お母さんは頭が痛いでしょうね。途中から涙がとまりませんでした。泣きたい方にお勧め第二弾です。

記憶喪失モノです。妻は自分だけ忘れられた挙げ句、恋敵によって夫に悪女と思い込まれてしまいます。序盤は恋敵絶好調、ヒロインはやること全てが裏目に出て、理不尽な目に遭うかなり辛い展開です。ヒーロー目線もあり、周囲の評価の高いヒロインと植え込まれた悪女評価との違いに疑問を抱いていく様や、ヒロインを傷付ける度に苦しくなっていく様が描かれているので、ヒロインが一方的に苦しめられる訳ではないのが気に入ってます。医者やヒーローの家族、もっと言ってやれ！って感じです。私はハッピーエンドの下りがそこまで心ひかれないので、好きな作品ですが星４です。

コミックスを先に読んでみて、詳細とコミックスとは違う悪役の姿が知りたくて借りてみました。夫婦の再生物であり記憶喪失物でもあるこのお話。ヒロインの気持ちが切なくて何度か泣いてしまいました。悪役に簡単に騙されちゃうヒーローはお馴染みのパターンですが、巧妙さというか腹黒さというか危険度というか…なかなか見ない悪役でした。

記憶喪失になる前からヒーローに愛されていないと感じていたヒロインには、自分だけ忘れ去られると言う事実に打ちのめされます。悪女に嘘を信じ込まされるヒーローに辛くあたられても、悲しみながらも逃げたりして現実逃避しない芯があるヒロインです。