レビュー一覧

作者さん2冊目です。なんかメンヘラっぽいキャラの話が多いです。「好き」の在り方は独特なんですが、一生懸命「好き」で葛藤してるのがイイと思います。個人的には最後の話が好きでした。どの作品もハピエンもで終わってたのですが、最後の作品読むと作者さんバッドエンド作品の方が作風に合ってるんじゃないかと思います。どこまでも切なくさせる作品を読んでみたいですね。

ゲイがノンケを好きになるお話が３つ入っています。片思いのゲイの気持ちが丁寧に描かれていて、それが時には切なく、時にはみっともなくリアルに描かれていて、ぐいぐい引き込まれてしまいました。またノンケの子もゲイの気持ちに驚きとまどいながらも、ちゃんと考えて答えを出してくれる男らしい子たちで、すごく良かったです。絵はそれほど好きなタイプではないんですが、ストーリーが良すぎてそんなこと全く気になりませんでした。これから作者買いすると思います。

紙で持っています。「恋と粗相」を読んで一瞬にして虜になった作家さんです。表題作が3話と短編2本収録。前作もそうだったんですが、まーとにかく可愛い。片想いしてるオトコたちがどいつもこいつもいじらしくてたまらない。そしてそれを受け止める方もどっしりしててかっこいい。言葉の雰囲気も好き。あっさり系のこの絵も話に合ってて好き。最後に収録されている短編だけ、作者様のいつもの感じとは違って奇病設定に切ないラストですので、苦手な人もいるんじゃないかな。ですがすごくモノローグが印象的で心に残ります。

3話目、ラストが切なくて泣けました。「好きなやつと～」の部分、好きな人の大切な部分に口で触れているって意味ではキスとも言えるし、同性ゆえに好きと言葉にできないなら、せめて繋がりたいと思っていたような気がして。何も言わず、真実も知らせずに去ったのは、彼なりの愛であり美学でもあったのかな、と。短編ながらきれいにまとまって、余韻ある終わりに胸が詰まります。ご馳走様でした。

表紙に惹かれて無料サンプルを読んだら面白そうなので購入しました。親友への10年の片想いが実る話で良かったです。最後の奇病の話がラスト切なかったです。

大好きな作家さん。絵はとてもほわっとして静かに進む感じなのに、人間の内側というか、粘膜というか、ドロドロしたものを秀逸なモノローグでサラッと何気なく描くような…。たまに読んででゾワっとします。今回も10年友達をずっと好きな受けと、全然気付かなかったのに意識したら突っ走る攻め、と見たことあるようなお話なのに、セリフや間の取り方がじわじわくる…。短編も切なかった…。ちょっとクセのある話が好きな方にはオススメしたいです。

「恋と粗相」が好きなので、サンプル読んでレンタル。黒髪メガネ受、大好物なんです。ありがとうございます。3CPともノンケに恋するお話です。この作家さんの言葉の選び方、好きです。胸にドンと来る。溢れる涙の描写もとても好き。いちょうの葉っぱが降り積もる夜の裏庭（ぎんなん臭いけど）もとても美しくて、ハッとさせられます。奇病のお話はちょっと怖かった。だからマスクを絶対外せなかったのだろうけど。

銀杏が好きなんだろ？いや特には。が、ガツンと効く～笑。ゲイばれを恐れる同級生に想われて、心動かされつつも「その０か１００かの行動やめて」。すごいわかる。BLでいっつも思うやつ。ヤれるかヤれないか、二択か。即決めか。ノンケにこそ曖昧な時間って要るだろう。かっこわるいやりとりも、すごくリアルで却って響く。奇病を扱う「またねの言葉も残さずに」は、叙情的だが飾らず素っ気ない。修辞がない。そこが好き。マスクの下の、表情をいつも想う。主人公と一緒に偲ぶモノローグにやっぱり涙が出る。派手さはないが、独自の作家性が光る方です。もっとたくさん描いて欲しいな…。

表題作は良かった。地続きで穏やかで。間の話もイイ性格の登場人物が良かった。問題は最後の話。奇想天外な設定が王子のキスで戻る奴だなって思ったのに！涙出ちゃった。

すごく好きです。一途に恋する気持ちが伝わってきます。線の細い絵とシビアな現実表現のギャップ感がいいと思います。