レビュー一覧

最後まで謎な漫画だった最高に綺麗な絵のギャグマンガだったのかもしれない

死刑執行人のサンソンのお話しですよね。全部、読みたいけどチケット代、高いのでこつこつ読むことにします。読まないかも.....

兄に比べて迷いも躊躇もなき自由人マリー。悲劇なんだか喜劇なんだか歌劇なんだか判らないもう読むしかない新ジャンル？歌劇時代劇漫画です。

イラストが素晴らしいのはもちろん、内容も濃いい！フランス革命前後の死刑執行人一家の壮絶な話ですが、毎回飲み込まれてしまいます！続きがとても気になります！

画力と構成力が素晴らしい。４巻の 作者自身が楽しんでるカンジとか最高。史実と虚像、実証と空想、概念と哲学が怒涛の美しさで圧倒する。必読☆

イノサンから続いてのイノサンルージュ。これだけありとあらゆる手段と手法で表現されてきたフランス革命がまた新しい側面をみせる。小説で漫画で演劇で映画で歴史書で、だいたいの人は大まかにこの事柄を知っている。詳しい人からそうでもない人まで、どのような入り方をしてもまた何らかの衝撃を得ることが出来るだろう。結末がわかってるのに面白い。

絵がすごく綺麗で上手ですが、スローモーションのような描き方を多用しているため、なんだか何が起こっているのかよくわからない場面もけっこうありました。独特の絵と、場面が何度も巻き戻ったりする複雑な時系列のせいか、終わらない悪夢を見ているような不思議な気分になりました。

他アプリで毎日地道に読み進めていましたが、我慢できずにこちらで購入して読破。前作の前半と比較すると、作者独特の演出や心理描写が多めでした。この辺、受け付けるか否かの個人差はあると思いますが、個人的にはかなり好きです。『正義』に反すると一度でも大衆から烙印を押された、出過ぎた杭への情け容赦のない弾圧は、今現在でも場所と形を変えて行われているのではないでしょうか。痛ましい流血や苦痛を伴う処刑こそ表立っては無くなったものの、人間の残忍な性は時代や国が変わっても大差ない事を思います。そして残忍な刑罰に携わって、直接手を血に染める家業の何と過酷な事か。劇中のシャルルの数代前は実際に現在で言うPTSDの症状が出ていたと聞きます。与える苦痛を一瞬で終わらせる為に開発されたギロチンが、斬首をお手軽な物にして死刑件数を増やしてしまう側面は本当に皮肉な事です。外国史ではありますが、今の自由と平和は凄惨な事件や流された血の上に享受出来ているものだと改めて思いました。

圧倒的な画面の美しさと、妥協のない醜悪さ。最終巻まで一切ぶれることない完走で、圧巻の一言です。美しい幕引き。素晴らしい作品でした。

絵は繊細かつ美麗ですがストーリーに難があるような気がしました。イラスト集なら絵だけで何の問題も無いのですが、漫画にはストーリーも大切なのだと思わせてくれる作品でした。所々独特な手法でなされる表現の数々がシュールというか、何というか。この時代を扱った作品の中では一種独特な方向へ突っ切っている作品だとは思いますが、個人的にはあまり面白くありませんでした。