レビュー一覧

全2話の短編集ですが、２話目は水の館の２話目と全く同じ作品です。学校で一番ストレスを抱えている少女・清香が心を病んだ母親に犬のポチとして育てられた少年と出会い、癒される話です。１話目は２話目の作品の続きです。親元を離れ、山奥の祖父の家で自給自足生活を送る美紅は、学校の人気者の斗望と哲に興味を持たれ、友達になります。ある日、美紅は斗望の彼女と噂される清香が落とした日記を拾います。嫉妬から日記を読んでみると、そこには斗望が病んだ母親にポチと呼ばれて犬として育てられた衝撃の過去が書いてあり…。ただ明るくておバカな二人だと思っていた美紅と斗望にも深刻な秘密があってけっこう重い話です。ただ二人とも本当に明るいのでそんなに暗い感じではありません。

美紅の生活は人によっては憧れの生活ですね緑の中は目も良くなりそう

読み切りのPOCHIも続編のPOCHI〜MIKE編も繊細な心理描写が巧みで面白かったです。ただ、最初にPOCHI〜MIKE編を読むよりもPOCHIを読んだ方が時系列が分かりやすいと思いました。

まさか続編が読めるとは…続きが気になってたので嬉しいです。私的には前作のほうが共感できて好きでした

懐かしのい！ 水の館にも「POCHI」は収録されていて、順番的にも「POCHI」の後に「MIKE編」を読んだ方が話は分かるような気がする。「POCHI」だけを読んだ時は短編だったのでその結末に満足してたんですけど、「MIKE編」を読んだら展開ががらっと変わって想像していた結末と違っていて驚きました。これはこれでドラマ風で面白かったですけど、好みは分かれそう。

可愛らしい絵柄で、少女漫画の王道という感じです。複雑な環境にいる子供が登場し、読んでいて痛々しい気持ちになりましたが、好きな漫画です。