レビュー一覧

この作者様の作品は、どれも孤独について考えさせられます。「孤独＝寂しさ」だけじゃなく、「一人きりの優雅な時間」とか「孤独だからこそ、誰かのことに想いを馳せる時間」とか、優しさみたいものが、孤独には含まれると思うのですが、そういう優しさと、でもやっぱり、どうしようもない一人ぼっちの寂しさみたいなのが、描かれていて、読むたびに自分が経験してきたことが、走馬灯のように駆け巡ります。いい経験も悪い経験も、自分を作ってきた証だと思えて、ほっとします。日常生活を送っているだけのはずなのに、つい力んでしまってる方、昔はもっと人に優しく出来たのにと悩んでいる方に、オススメです。他の作品より、優しさにフォーカスされた作品だと思うので、読みやすいと思います。

雑貨店を営みながらデザイナーをしている友人に似ているな、と思いながら楽しく読みました。彼女も、デザイン作業だけだと家にこもってしまうのでお店をやっているのです。なんてことないお客さんとの会話がとても大事な糧になるのだとか。自分も彼女の人生のこんな登場人物のひとりなのだな、と思うとニヤニヤしてしまいます。

pixivで読んでいた作家さんなので購入。どの話もガレージセールをきっかけとしたコミュニケーションの話だが、それぞれ味のある展開の仕方で興味深い。個々人との交流も面白いが、さらに地域住民との交流にも繋がったり。こんなに生活と仕事とコミュニケーションに余裕のある暮らしはある意味理想に思える（実際は面倒で私にはダメそう）。

ひととの出会いは得ようと思ってもなかなか得がたいものだが，ストーリーとは言え，こういうことあると生きてて良かったと思うなあ。いい出会いだった。