レビュー一覧

戦争を語る世代が段々いなくなり人々の記憶から忘れられていく昨今、このような作品を書いていただき感謝します。私の身内にも特攻で亡くなった叔父と、小野田さんと同様陸軍中野学校で教育を受け満州にわたり諜報活動をしていた叔父がいます。この叔父は満州にロシア軍が攻め入ったとき、現地で手足となって働いてくれた現地人の機転で、辛くも逃げることができたそうです。捕まった日本人はみんなシベリア送りとなり、ほとんどの人たちが生きて帰ることはなかったと聞いています。叔父は満州にいたとき上官の命令で日本に帰国し、中野学校に入りスパイ教育を受けまた満州に送り込まれたそうです。その際親も知らないうちに戸籍から叔父の名前が抹消されていたそうです。特攻で亡くなった叔父は男気のある人で、国立大学に入ったのに自ら志願し短い命を終えることになってしまい、両親は本当に悲嘆にくれたそうです。叔父の短い一生を忘れないようにと、生まれてから亡くなるまでの克明な記録とみんなの叔父への気持ちを綴った冊子が母の遺品を整理していたら見つかりました。私はもう６０代後半の年寄ですが、彼らが懸命に守ってくれた日本であることを忘れずに生きていきたいと思っています。

戦争のない時代に生まれた私たちにとって、こういう時代があったことを忘れさせない内容で、非常に感謝しながら読まさせて頂いています。

戦争で起きた事実を漫画でわかりやすく描かれています。悲惨な描写もありますが、後生に伝えるために必要なことだと思います。

特攻隊。時代の流れに対して自分を殺して、でもその事に疑問をいだきながら…

あらためて特攻という作戦の悲惨さを考えさせられる作品です。昔のことと考えるには未だ一世紀も経ってないことなのだと考えると、命を戦場に散らした方々の無念さが浮かんでくるようで、非戦反戦の現代に生まれた幸せを実感します。

たとえ、マンがでもいいから、今の日本の犠牲となって散っていった若者たちの事を残して欲しい。

日本史の授業で戦争の映像を見てからYouTubeでは原爆や神風特攻隊の映像などを見続けていました。その中で出会った漫画です。戦争時の過酷さや人間の残酷さ、上層部の体たらく…どれも見ていて本当に心が痛みます。最近の若い世代では戦争を軽視している人も多いそうですから、正しい知識を伝えていきたいですね。そういった意味でこの漫画は、もっと沢山の方に触れて欲しいと思いました。とても、考えさせられます。

戦争はいつの時代も何処の国でも悲惨なものですが、この時代の日本の軍隊には本当に呆れるとともに嫌悪感を感じます。

ロシアの一部などでは、”特攻”を賛美する人もいるようですが、”特攻”なんて、全くの無意味です。　　”特攻”で相手に打撃を得られたことは殆どありません。　　人の命も、物質不足でアップアップしていた日本の資源をも全て海に放り捨てたのです。　　「特高は素晴らしい！」などいう軍のえらいさんがまず一番に出撃すればよかったのに。きっと命乞いして見っともなく狼狽えた筈。　　他人の命だから、粗末にできるんですよ。　　この漫画は、特攻を命じられてから、各員の苦悩が描かれており、貴重な漫画だと思いました。　　どんどん戦前に回帰するかのような恐ろしい社会。この漫画を読んで、戦争には意味が無いということを１人でも多くの人に知って欲しいです。

微細な描画力で感情を含めて表現豊かに当時の非情が描かれていて秀作。無念に散った英霊に感謝の念。