人間同士が折り重なり生きてゆくことで、絡まりに絡まってしまった糸があることを、どうすればいいかなどの結論はないことと、その中でのひとつの結果を話してくれたように感じました。そんな漫画でした。同性愛や環境により損なわれた人生や、想念、恨みや妬みや然るべき感情の行き場のなさに、絶望するようで生き抜くしかないと言う生き物としての強かさに、戸惑いながらも結局生きる。私たちは極めて個人的な問題を抱えて生きているが、同じ風に生きる人間がこの世には居るんだと言う抱擁を感じた。

ずっと読みたいと思っていました。今海外にいて、オンラインで読めるようになっているのを知って本当に嬉しかったです。何を書いてもネタバレにしてしまいそうだから、作者さんへの感謝だけ書きます。この本を生み出してくれて、ありがとうございました。私はいわゆるノンケだけど、この本の色んなところに救われるから。ありがとうございました。

ネタバレあり10年以上前に連載された漫画です当時すごく衝撃的だったので作者さまを調べたら 21、22歳くらいだったのでさらに衝撃を受けたのを覚えています物語の始まりは学生時代ですが いろいろあって(本当にいろいろ)裕福な家庭に育ったレズビアンの少女が大人になり恋人もでき まあまあ幸せに暮らしていたけど学生時代恋した 不幸まっしぐらの女の願い「旦那を殺して」を実行しています登場人物がいっぱい出てきますみんな不幸正義とか悪とか そんな簡単な話ではなくフィクションなのに妙にリアルな感じで心に残りました 手放しにハッピーエンドではありませんが納得のいく終わり方でした逃避行の最後に出会わなければ幸せだったでも出会ってなかったら不幸だった みたいなことを言うんですが 本当に重い漫画でした最近はやりのラノベ系やなろう系とは 真逆です

絵が怖く、内容も重くてしんどい本でした。映画やドラマにありがちなテーマですが、言葉一つ一つ、考えて作られているのを感じました。心に傷があり生きるのが精一杯な人達のドラマでした。

すごいボリュームでした。細かくストーリーを読みたい人にはおすすめです。

絵がきれい。ストーリーも続きが気になります！

壮絶…の一言。現実にはあり得ないけど、情念をここまで描き切るのは凄い。「夫殺し」の題材はドラマや小説などでもあるけれど、ここまで暴力的とも言えるほどに凄まじく狂おしく心理描写がされているものには初めて出会えました。個人的に、登場人物の言動に消化できない部分があるので(社会的地位にあり、周りから尊敬もされているのにプロフェッショナル意識は醸成されないの？高校時代の片思いの相手の一言で、そんな行動取れる？などなど)星4つとさせていただきました。だけど万人の理解ははなから求めてない印象もうけます。伝わる人には200%伝わるのかな？

肉感的で迫力がある絵で語られる二人の女性たちの犯罪と逃避行を描いた物語で、彼女たちの生きづらさや悲しみが読んでいる方にもヒシヒシと伝わって心に残りました。

上巻までで十分かと思いました。他の登場人物のエピソードも入っていて一番読みごたえがありました。それ以降は序盤のような疾走感がなくなり、どうする？どうしたい？後悔してる？していない？私が憎い？という堂々巡りが延々と続くだけです。同性愛者の女性の兄という人物がとても凡庸でうっとうしいです。家族なら話せばわかる、と信じて疑わない想像力の欠如した単純な人間です。妙に印象に残りました。

兄ちゃんみたいな考え方は反発させるんだろうけど（考えが浅いなぁとか、世間知らずだなぁとか）、家族を守り育むには大事な考え方だと思う。こういう親に育てられたら窮屈かもしれないけど、自立する上で歩み寄れることはないかもしれないけど、子供は割と真っ直ぐに育ちそうな気がする。結婚する際に自分を貫いてるから奥さんを守れているのだけれど、表現の仕方がアレしかないんだろうなぁと思わせる。殺した女の言葉遣いが最初は気になったが、こういう人もいるだろうと思えば、作者はなんて現実的な物語を書くのだろうと驚いてしまった。