レビュー一覧

大学講師でありながら政財界の陰のアドバイザー的な秘密集団の一員である七生と、七生に捜査への協力を依頼してきた公安警察の鬼防。このヘプタゴンという組織が日本の未来を左右するようなかなり重要な機関…ということで、出来れば1巻完結でなく2〜3巻くらいでじっくり読みたかったなあと感じました。七生と鬼防は新興宗教団体を相手に闘う（？）のですが、大風呂敷をバーンと広げてその回収が駆け足かつ上手く行きすぎで、ヘプタゴンや宗教法人の闇を丁寧に描いている分、肝心の主人公たちの活躍が物足りない感。（結局はヘプタゴンのトップである七生の師がその権力とコネクションを使っての根回しで解決したような… だったら公安も末端の七生にコンタクトせず、最初から先生に依頼したら良かったんでは？）また美貌の主人公とその守護神的な公僕の、運命とも言える出会いから互いに惹かれて唯一無二のパートナーになっていくというBLのL部分があっさり進み過ぎなのも残念。普段知的で恋愛ごとから遠ざかってるクールな七生が、自らの身体を投げ出して守ってくれ、次第と人間臭いところも見せてくれるような鬼防に、戸惑いながらも徐々に惹かれていく様子がもうちょっと時間を掛けて書かれてあったらBLとしても読み応えがあったかと思います。

宗教法人の問題背景がしっかり書き込まれていて、実際の事件をベースにしているのではと思わせるくらいの濃い内容でした。受けが学者寄りで政治力学の泥臭さがないのがフィクサーの後継者としては弱いんじゃないかと感じるのと、攻めが公安の割に正体の知れなさがない点が残念でした。ガッツリのBLを読みたい人には物足りないかもですが、事件をメインに流れの中でBLして欲しい人にはオススメです。

良いですね、鬼防も七生も芯が強くてそれでいて静かに互いを思いやっていて。文章も私はとても読みやすく面白かったです。

粗筋、レビューみてもっと激しい盛り上がりを期待した結果、平坦な感じに物足りなさを感じました。まあ、ハッピーエンドなんですけどね。この作者さん独特の毒をもっと感じたかったかな。

国を救うため暗躍する物語。骨太なお話で、私は好きです。男前な攻もきれいで男前な受。この作者さんの「防人の男」が好きなら、このお話も好きな部類だと思います。

秘密機関だけど名前が性質を表しているタイプのお話ですね。

攻めも受けも男前で好感持てました。宗教の話はちょっと難しかったです。それ以外は楽しく読めました。睡眠障害な受けが攻めがいたら眠れるというのも良かったです。

中身の詰まったお話です。ただ、せっかちな私は物事が進むまでが丁寧にかかれすぎていて、焦ったく感じてしまったのと少し淡々としていてあまり合わなかったなと思いました。ただ、文章はとても読みやすくてミステリー小説を読んでいるような緊張感がありました。

ヘプタゴンって・・・思わず調べてしまった。お話しはふつう。

イラストと相まって、美しい受けと攻めです。全体の流れはクールな刑事小説です。ただ、濡れ場や二人の関係も、その流れのままで、かなり説明的で冷静過ぎると感じました。数学の教科書にBLを落とし込んで、読んでいる感じです。