レビュー一覧

絵は好みではありませんでしたが、評価が良いので読んでみました。評価を下げて申し訳ありませんが、私は駄目でした。どんなに改心したとしても、息子さんが亡くなったときのあの暴言は許せません。これが10代位の話ならまだありかもですがいい年した父親が、全てを妻のせいにする意識の低さ。あの罵り方は読んでいて嫌悪感しか抱けませんでした。こんなヒーローとのハッピーエンドは全然嬉しくないなぁ。

レビューが良かったので借りてみました。いい話なんだろうけど、うーんと思うところも…。まずザンダーがヒロインを許せない理由が、は？って感じ。もともとは道路の近くでボール投げたお前のせいじゃないのか、と。自分の非は全く考えない。騙して子供を作って！とか、ちょいちょい酷い。辛い時にパートナーのせいにして責めまくって別居するような人に未練たらたらなヒロイン。最終的にはマッシュポテトで丸く収まる、そんな話でした。

このタイプのストーリーは女性が記憶をなくす、というパターンが多いですが、男性パターンでは初めて読みました。それにしても、ヒーローが自分からヒロインを遠ざけておきながら、記憶を忘れたからまたヒロイン呼び寄せて、しかも記憶を忘れる前も思い出した後も一方的にヒロインをなじる様子は非常に横柄さを感じて全然共感できませんでした。

ヒーローの狭量さに星1マイナスです。辛いのは自分だけじゃないんだって喚かないヒロインは凄く忍耐強いわ。

原作も読みましたが原作とは相当設定や話を変えています。まずヒーロー両親が原作と全然違っていて、原作ではヒーローにはかつて双子の兄がいたけどその兄が事故死したことでヒーロー父は悲しみから立ち直れず無気力になりその後死亡、ヒーロー母は仕事一筋人間で夫や息子の関係も疎遠になった、という設定でした。コミック版でのヒーローとヒーロー父との和解話も良かったですし、終盤急に心変わりした感じの原作よりヒーローがヒロインとやり直す決意をするのに無理を感じさせない展開になっているのですが、原作を読んだあとだと原作では言及されるだけで出番がないヒーロー母を後半出演させてヒーローと和解する展開も読みたかったな、と思いました。あと息子が死んだ時にヒーローがヒロインを詰る発言が難癖にも程がある、と思ったら原作では先に詰るのはヒロインの方でした。ここは原作通りの方がいいのでは。それから原作だと別居中ヒーローがレイチェルという部下の女性に自分の家の合鍵を渡していてカラダの関係はないけど愛人のようになっている設定があるのですが、ハーレクインとしてはちょっとどうよ、と思いましたし、コミック版でカットは正解でしょう。でも終盤レイチェルがヒロインとよりを戻すようヒーローに言ってやるシーンは良かったしそこは惜しいかも。

えー…あー…、良いストーリーですよ、でも個人的にこのヒーローがムカついてムカついて仕方ないんです(>_<) 子供を亡くして辛いからってヒロインに八つ当たりするのって酷くない？ ヒロインだって同じくらい辛いのに！！ 勝手に事故起こして記憶無くして、離婚間際の別居中のヒロインに世話になっておいて記憶戻ったとたんまた八つ当たり(怒) で、過去のしがらみから解放されたからって散々突き放してきたヒロインの元に平気な顔して戻るって…自分勝手な男なだなぁ(怒) ハッピーエンドなんだけどなんかモヤモヤしてます(>_<")

重いテーマなだけに、どういうキャラクターの主人公達でどんなすれ違いがあったとしても、読者も割りきれない感じを受ける作品です。が、一方的に罵るヒーローを人間的に許して愛せるように心が戻るとは、ワタシ的には有り得ません！

ヒーローのことが赦せません。こんなにヒロインを傷付けて、どうしようというのでしょう。自分だけが被害者のような顔をして、一番の被害者であるヒロインを責めるなんてあり得ません。ヒロインはこんな男は捨て去るべきです。ラストの傷をなめ合うような生活を見て、やるせない気持ちになったのは私だけ？

悲しいストーリーでした。上手く纏められていました。ストーリーとしては、とても良く出来ていたと思いますが、ヒーローの身勝手さが、後味が悪く、ラストはハッピーエンドで終わりましたが、残念でした。

重たい内容を、最後まで読ませることのできる作家さんに感謝を。最初のヒーローのクズ具合は、トラウマもちのヒーローのテンプレだなーしかしひどいわ。と思ったけど、それを自分のせいと、最後に許せる広い心を持つヒロインがいてこそ成り立つＨＱ。最後のヒーローの謝罪が、すごく盛り上げようとしてなのか、あかるいけれど、なんか懺悔が簡単で（ページの都合？）ヒロインの気持ちをもっと思い知ればいい、と思ってしまうのは私だけだろうか。内容としては、すごくいろんな感情がこれだけのページで入り混じってて、凄いと思いました。