レビュー一覧

ストーリーテラーと言われたら読むしかない！と思いました。恵まれない境遇に育ち家族も友人もいない受けと、その懸命さに癒され惹かれていったリア充の攻め。サッカーで将来有望だった攻めが絶望的な怪我をしたことから関係が一変し、第3話で大転換を迎えます。作者さん曰く、相思相愛・共依存・すれ違いがテーマだそうですが、そのためか全体的に暗いです。劇的な展開だったりするのでストーリーテラーと言われたのでしょうけど、私は予定調和というか一つの見えているゴールに向かって淡々と進んでいる印象を受けました。伏線めいたところがそうではなかったりという違和感も。特にあの新人ホストはあんな重要なセリフを言わせたならもっと絡んでこないともったいない。今BL作家さんでもストーリーの上手い人はたくさんいるのでハードル上がったかもしれません。ただ、今回はあまり響いてこなかったですが、次どういう作品になるのか読んでみたいとは思います。

購入するのに、ちょっと迷いました。表紙、サンプル、内容紹介から、明らかに、今、私が苦手としている、可哀想系.不憫.健気受け.ストーリー重視のお話……。しかし、号外onBLUEで見かけたお話の雰囲気が、自分に合っていたので、もしかしたら……とも思い、ダメ元覚悟で購入。 良かった～。合いました。とても面白かったです。可哀想設定で、ストーリーも暗いんですが、お話にかなりアップダウンを付けてくれている、ドラマチックなストーリー展開なので、飽きるコトなく最後まで読めました。 ストーリー重視の作品は、エロ描写をサラッとしか描かず、濁して逃げる作品が多いですが、コチラの作品は濁すことなく、ガッツリと何回か、エロ描写が入っているのも良かったです。絵が上手でガッツリのエロなので、エロ重視の方も、まあまあ満足出来る内容だと思います。 絵柄も綺麗で上手。背景の描き込みも緻密で丁寧で、好感が持てました。葉っぱや石(お墓の石や、石垣)を細かく描き込んでいるのには、凄いな……と思いました。でも、写実的な絵柄なので、好みは分かれそうですね…。 1冊丸ごと表題作で、読み応えがありました。

ストーリーは王道でした。受けがウジウジし過ぎて好みじゃなかったのと、ページ数の割にもう一悶着あると思ってたらアッサリ終わったので星３つです。

初コミックスでこの構成力はすごいです。グイグイ引き込まれました！あとがきにも書いてある通り[相思相愛と共依存]の物語。これにプラスして[贖罪と独占欲]も含まれるんじゃないかなと。ハピエンだけど内容は重めです笑個人的に久々のヒットだったので読んでみて良かったなぁと心から思いました！今後も期待したいです♪

うーん………。表紙の絵を見る限りだともっと絵が上手い人なのかと思ったけれど、開いてみたら相当に稚拙でした。キャラが常にぎこちなく、かなり荒削り。まずその時点で少し萎えます。そしてお話ですが、これもかなり稚拙でテンポが悪い。加えて攻めが転落するのは良いけど何故にホスト？？？？？と失笑してしまいました。別にもっと普通の職業でも良いだろうに、何故ホストになる必要が？？？作者は転落の象徴がホストだとでも思い込んでいるのだろうか…。スポーツばかりやってた脳筋だったからとか…？？共依存がテーマとの事ですが無理矢理作られた共依存な感が拭えず、世界観に入り込む事が出来ませんでした。ラストも蛇足な墓参りで締めると言う読後感の悪さ。力量不足が拭えないテーマ作品になりましたね。

ページ数、お値段からいくともう一捻り欲しかったかな。お話もありきたりだし、新人ホストが出てきた意味も分からないし、元カノや親族の出方もなんだか不完全燃焼だし、お話が綺麗にまとまっているけど、少し物足りなかったのが残念。

素敵な相思相愛共依存～(*^^*)絵が物凄くお上手ですし、お話にものめり込めてしまうし購読後の満足感半端ないです。涼の存在がずいぶんあっさりしてたな～とは思いましたが。まぁ、それを含めても☆５です！

これはぜひ一度読んで欲しい。丸々一冊、表題作。あとがきにもある通り、共依存、相思相愛、すれ違いをテーマに書かれた作品です。終わり方もこんなにもモヤモヤ残らず心が晴れたのも初めてでした！綾の優しさと葛藤に心が痛み、陽平の綾を思う気持ちに切なくなり、けど最後は甘すぎる2人の関係。萌えずにはいられませんでした…。こんなにも感情を動かされるのが初めてな上に、この作品がデビュー作だなんて本当に信じられないです。

重いよ～！読みごたえ超ヘビー級の覚悟で読んでほしい。前途有望なサッカー部の攻め×内向的な受けがいろいろトラブルが重なって事故が起き、攻めの脚がダメになってしまい、それをたてに受けを縛るという支配系BLに良くある設定なんですけど、良くあるだけに留まらないのは、攻めが利己的な理由で受けを縛っていたのではないところですね。支配BLだと、愛情よりも相手を自分の良いようにコントロールしたいという支配欲を愛情や性欲のオブラートに包んでいるだけのくそ野郎が殆どですが、この作品の攻めはそうではなくて、ほぼ虐/待環境にあった受けに世話を申し付けることで守っている態を取っています。攻めが善良なのがこの作品の良いところです。ただ、モブ女や受けの粗悪な家庭環境など、ストレスに感じるものも大変多いので、心臓が元気な時に読むのをオススメします。攻めはすごく良いのですが、受けが全く魅力がない。ウジウジぐじぐじ。やらないことの言い訳ばかり正当化していて、極めてうっとうしいキャラです。守ってもらうのを待ってる大昔の少女漫画のヒロインタイプでイライラした。メソメソしてる暇があったら、お前から守りに行けよ！と思ってしまう（個人の見解です）。

レビュー高評価だったので期待しましたが、私には合いませんでした。絵もそうですが、人物描写が甘いのが物足りなさの原因でしょうか。1つ1つのシーンがぶつぶつ切れて、場面転換が急なので、掘り下げが足りない。キャラに入り込めず、切ない話のはずなのに切なくならない。作者の力不足を感じます。残念です。