レビュー一覧

これもうレビューのしようがない超問題作。やっぱり想像以上にすごいなと思いました。幼い頃に近所のにいちゃんに悪戯され、それからにいちゃんに執着している、ゆい。自身の幼い頃の経験から病んでしまった、にいちゃん。そして二人と大きく関わりを持っていく、舞子。この三人がそれぞれ闇を抱えながら絶妙に絡み織り成すストーリーは、そう簡単には理解できないのに自分のことのようにスッと入ってくる。鳥肌ものです。ショタ、リバ、レイプ、メリバ、はらだワールド（そもそも）等々…が無理な方は無理な作品ですけど、そういうのが我慢できる方はこの唯一無二の世界観をお試しいただきたいです。絵はいつもとちょっとだけ違っているかな？気のせい？

凄いですね。さすがです。他の方も書いておられますが、小説や映画を観ているような読みごたえ。内容はとても辛いし、まんま犯罪を扱っていますし、心理学とか何とか、そういう類いの闇が詰まってます。登場人物それぞれの背負ったものが、つくりごととして上辺だけ使われているのではない深さがあって、人間の業や性、弱さというのを炙り出しています。漫画であることで、小説では表現しえない空気感や表情などの視覚的な部分が増長されるし、映画にするには絶対的に無理な部分が物語の真ん中にあるので、漫画というジャンルの奥深さを感じます。物語のエンドのその先を想像するに、なんとも格別のやりきれなさがありますが、証明して欲しいと、思ってしまうのも、勝手な話ですね。舞子ちゃんが、この作品のドロドロの救いのなさにカラッとした風を運んでます。これが男女の精神構造の違いかな、とも。うーん。本当に考えさせられる問題作ですね。愛って、暴力って、依存って、一体どこで捩れてずれていくんだろう。或いは、最初からか、、

「小児愛」という言葉がありますが、そこに本当に「愛」は、あるのでしょうか？精神的にも肉体的にも「子供」です。「子供」に、「なつく」と「愛」の違いが分かるのでしょうか？単なる大人の自己満足に騙されているだけではないのか？そんなことを考えさせられました。「明るい」、「ハッピー」とは正反対の世界です。漫画的に非常によく出来ているお話なので、★５です。ですが、読後感の良さとは無縁です。作品は前から知っていましたが、レビューを読んで手を出さずにいました。しかし、好奇心に負けて読了。「愛」といえば、何でも許されると思っている大人に嫌悪感を抱きました。ですが、もう一度いいますが、漫画的にはよく出来ている作品です。そういうの分かった上で読まれることを、強く強くお勧めします。

この作者さんは、絵は綺麗だし画力はあるし、独創的で素晴らしいと思います。でも、相変わらず病み系で、素晴らしいが故に病みが迫ってきてキツイ。無料サンプルで続きが気になってついポチってしまいましたが、やはり私には病み系は無理みたいで、読後感最悪です。上手い作家さんの病み系は、そういうのが好きな人以外は読まないのが無難ですね。

これは漫画でありフィクションなのはわかってる前提です。 わかっていてもランドセルをまだ背負っている子供に対し"にいちゃん"が言葉巧みに性的な誘惑をし、厭らしく絡み付く所の嫌悪感は半端なかった。 前半部分は読みながら「こいつ気持ち悪ぃな…、早くバレろ犯罪者、くたばれ」と心底思うほど只の変態としか思えなかった。 好奇心で行動してた小学生のゆいの恐怖心は半端なかっただろうし、もはや親心で可哀想になってしまった…。不憫萌えではなく、シンプルに可哀想…という感じ。 ゆいの両親がゆいの挙動を気にかけてくれててよかった。 両親にとっても修羅場だしトラウマになったと思うけど。個人的には後半部分二人が付き合うっていう報告は親にしないであげて欲しい。その時小学生のゆいにした事は、どんな理由であれ両親からすれば一生認められないし許されないのだから。 後半、単なる小児愛ではなくトラウマや共依存、承認欲といった内容に触れられていくことで嫌悪感が薄れていったのが幸いかな。 この漫画において、まいちゃんは息が出来るオアシスみたいな存在だった。まいちゃんという第三者をおいてくれることで読むこちら側とこの漫画との距離が出来てよかった。そういう所はさすが作者はらだ先生の力量だなと思います。 ただ、小学生のゆい相手への仕打ちがどうしても私は嫌悪感半端なくて…自分の地雷があると、どんなに内容が良くても受け付けないと知りました。 何でだろう…ショタがだめな訳ではないんですけどね。ファンタジー感が少なかったからかな。感覚としてはくじらっくす先生の"がいがあかうんたあ"とかそういうの読んだときの嫌悪感。まぁ自分の地雷なんでしょうね。はらだ先生の"やじるし"は超ツボなので。 最後に、まいちゃんの親父が自分の息子に手を出さないかが心配事だよ…。

んー、はらだ先生大好きだし、主人公の言う「大人と子供が真剣に恋愛したらおかしいの？」という気持ちもわかります。が、イチ大人としてこの行為は許してはならない気がします。やっぱり線引きは必要。ワケわからん子供に手を出した罪は重いですよ。勿論ほっておいた周りの大人含めて。題材に上げるにはちょっと倫理観が先だってしまって心から楽しめなかった。心身共に大人にはしんどい作品ですね。

子供と大人の間で恋愛は成立するのか。難しいですね。児童性愛、虐待のようなシーンもあるので苦手な人はやめた方がいいです。2/3は内容重いです。ラストはテンポ良く救われるのですが、読後、あっけらかんと「面白かったー」とは言えないかな。

評価下げてごめんなさい。私には無理でした。小さな男の子の人生を狂わすってところでもうダメ。こんな話をいくらフィクションでも描いてほしくなかったです。無理でした。お子さんのいる方は絶対に読まない方が良いです。

「普通っていったい何だろうな」と思わず考えさせられました。はらださんの作品に、その「普通」からはみ出た病んだ男たちが登場するのはよくある事ですが、これは萌えとか好き・嫌いな作風とかではなくて、もはや「社会派ＢＬ」と言ってよいジャンルなのではないかな。小児愛好が出てくる時点でおそらく多くの人が「気持ち悪い」「受け付けない」と感じると思うのですが、この作品はその「気持ち悪さ」と「異常さ」＝普通でないことに焦点を当てて描かれているので、むしろそう感じることが大前提なのではないかと思います。言ってみれば「嫌悪感」を感じなければ、はらださんの描きたかったテーマが伝わらないのではないでしょうか。自らも異常性愛の被害者だった「にいちゃん」と、自分の中で周りの普遍さにラインを引いてドライに割り切って生きていこうとするゆい。でもラストは決してハッピーエンドではなく、愛し愛される多幸感の中でもどこかしら満たされない喪失感みたいなものがあり、二人とも社会の「普通」さから逸脱した自分たちを持て余している。おそらく二人は、これからも「普通」という永遠に戻れない場所に、近づくフリをし時には自分を騙しながら苦悩しながら生きていくんだと思います。私にとっては「はらださん、よく描けたなあ…」といろいろと深く考えさせられる作品でした。この読後感の悪さは「ポジ」や「やたもも」で払拭したいと思います。

評価を下げてごめんなさい。　途中から、病みが深すぎてついていけなくなりました。　ゆいもお兄ちゃんも怖い。　サンプルの続き見てみたいという好奇心だけで見ちゃいけない。　しかも、ハピエンに見せかけて最後まで安定したハッピーじゃなくいつか壊れそうなシーンで終わるし・・。