レビュー一覧

ジェンの未収録部分が入っていると知り、購入。ショートストーリー的なものがいくつか入っておりまして、単行本「ジェン」のストーリーの中の合間のお話や夢オチ妄想などでした。表題作の極夜も切なくハピエンで素晴らしかったです。攻めも受けも健気ですね。伏線も緻密で、読み応えがありました。もっと続きが読みたくなるような作品でした。ツクヨミ様がだんだん天野にベッタリになっていくところも良かったです。最終的に記憶を思い出すとか、手紙を読むとかいう展開があっても面白そうでしたが、何もかも暴いてしまうよりはそういう部分があってもいいのかもしれません。

これは続きなの？ってくらい後味が微妙でした。わかっていながら買いましたが途中に別の作品の番外編があるので知らない私は(-.-)って感じでした。

いやいやいやいや、最高ですね。表題は限りなく切なく、深い愛。素晴らしい。映画見終わったみたいな満足度です。そしてジェンは、ヤバいくらい萌えます。この作家さんに完全にはまりました。１ヶ月に１冊くらいかいて欲しいくらいです。

観月は愛情と人としての真っ直ぐさゆえ、一生の苦労を背負い込んでしまった所が深いです。これ以上の愛があるだろうか？と。天野が気づいて想いが報われたのがせめてもの幸いでした。ジェンもそうですが、この作家さんの作品は互いが存在する意味や喜びを表現しているように感じられ、読後感がとても良いです。ジェンは紙の本で読みましたが、細かい文字やルビが電子書籍では非常に読みにくく、特にこの作家さんの作品でそれが顕著で、そこが残念です。

ジェンが好き過ぎて作者さん買いです。正直『極夜』はそこまでハマりませんでした。これからまた物語が展開していくのかなと思った矢先ジェンの番外編になってしまいました。丸々一冊極夜だと思っていたので、大好きなジェンが収録されていたことが嬉しかったしとても満足していますが、表題作としては正直消化しきれてないです…。表題作は★３つ、ジェンの番外編で★５つなので全体としてはこちらの評価です。

表題作、続きがあるみたいで微妙との口コミもありますが、私はこれで十分完結していると思います。切ない。

ジェンの続き？目的で購入しましたが、「満月の王」にやられました。大切な記憶をどんどん失っていく王とそれを悲しく見守りながら寄り添い続ける事を決意する従者のロマンチックなお話です。BLなのでHシーンはしっかりありますが、そこはメインじゃありません。失われた記憶故にすれ違う２人の気持ちに胸が打たれるのでは。ジェンの方は続きと言うよりエピソード集です。本編では片鱗が覗いていた程度だったフェイのスケベオヤジっぷり（笑）全開で、微笑ましく読みました。

忘却の幸せと哀しみに自己犠牲の愛。交わり切らない悲恋でもあり、総てを受け入れた深愛でもある。餓鬼の可愛さが癒し。とは言え、当人同士にしてみれば「犠牲」だなんて微塵も思っておらず、“生を生きる”ことよりも“愛に生きる”ことを選んだだけ。忘却と自己犠牲のテーマは、リアル設定になると重過ぎたり時に嘘っぽくもなりますが、ファンタジーのお陰で愛に生きても死ぬことなく、綺麗なお話に纏まっています。「鴆」番外編は、毒抜き前後の甘々編です(夢の2段オチ付)。

ジェンの短編に惹かれて購入しましたが、表題作も大変心惹かれる物語となっています。幼馴染を思い思われた二人が運命的に出会いを果たし、しかしそれを真に理解しているのは片方だけという、ある意味悲恋のようでありながら二人は幸せに暮らすという物語。確かなハッピーエンドではないですが、そこには愛がある優しいお話です。ツクヨミがなぜ攻めに惹かれたのか、そこも描いてほしかったです。

鴆の続きが読みたくて買いました。鴆はもちろんおもしろかったです。ツァイホンは相変わらず美しくてかわいいし、フェイの甲斐甲斐しい世話焼きっぷりも健在で、読んでいて微笑ましくなりました。表題の極夜は、もーせつなくてせつなくて。ハピエンなんだけど、苦しくなりました。