レビュー一覧

ゲイであることを隠しているカナ(受、表紙の黒髪の方)と、ゲイなのを隠さないケーゴ(攻、表紙の赤髪の方)の、大学生同士のお話。どちらも、過去に傷を抱えていて、お互いに対して嫌悪感を抱いているのに、攻からの一方的な肉体関係が始まり……と、ストーリーが展開されていきます。普通は、徐々に相手への恋心が芽生えてくるっていう感じになるんだと思うのですが、なんと、本編の最後にようやく『好きになるかも』。って、ここまで読んだのに、まだどっちも好きにすらならないのかい！？ちなみに、後日談として一年後の話が収録されていますが、そこでもまだ付き合っていません。。。いや、まだいいんです、後日談は。付き合ってなくても、デレとか甘い雰囲気が楽しめるので。問題は本編。暗いお悩みとエロがメインで、ラブがない。BのLなんだよね？(笑)ちゃんとストーリーがあり、チューリップの色と絡めたりしながら、読者を引き込んでいくパワーはあるのですが、もうちょっと恋愛して欲しかったというのが、正直なところです。絵に関しては、線がごちゃごちゃしていたり、輪郭の太さに対して顔の中が細くて薄い線だったり、横顔が変だったりと、まだこれからという感じですが、人物の表情の動きなどは好きです。人物でもう何作か出してから読んでみたい、今後に期待できそうな作家さんです。

昨年読んだ短編が印象的で注目してた作家さん。やっと初コミックス出た～！と飛びつきました。オープンゲイ×クローゼットゲイ、まるまる1CP。全く相容れない二人の出会いからそれぞれの葛藤、そして希望をじっくり描いた作品です。「扇情的な言葉で紡ぐ」と紹介文にあるように、モノローグが多用されているのが印象的。ただちょっと多過ぎかな？シリアスな作品でクサめモノローグが多いと嘘っぽくなっちゃうので私は苦手。前作短編くらいの軽さがある方がこの作者さんには合うと思います。でも(上からですみませんが)漫画愛を感じるし力のある作家さんだと思いますので、次作も読みたいです。

すっっごく好きなお話でした！急に展開しない、すぐ両想いになったりしない、これぞBLならではの葛藤！(しかも学生ならでは！)という感じがしてすごくすごく好きです。満足と太鼓判で星5つです！

絵柄は好きだけど、同人誌っぽい絵ですね。表情とかは良かったので今後に期待でしょうか。大学生同士で、オープンゲイ×クローゼットゲイ。攻めは陽気なチャラ男っぽいのに結構過去を拗らせてて面倒な奴でした。受けにやたら絡むくせに何がしたいんだかよく分からなかった。私がこの受けならほっときますけどね。受けがクローゼットゲイとなった過去の経験は可哀想で非常に萌えでしたが、それが活かされる話の展開になりそうなところに攻めのめんどくささが際立ってしまい残念。全体のパッションは伝わるのですが、何しろ抽象的で荒い印象でした。関係も結局曖昧なまま。

面白そうだなと気になって読んでみました。前半は友達出てたけど、後半はケーゴ(攻)とカナ(受)の世界になってました。。二人ともホントの恋愛をしてないのにガッツリセックスはしてるけど、それ以外の二人の反応が初々しくて可愛かったです。もう少し盛って欲しかったかな。続いて欲しい。。付き合う付き合わないで終わってる感じです。

自分の考えを押し付けてくる人と、自分が不幸だからと全く関係のない赤の他人に八つ当たりをする人が大嫌いなので、この両方が揃っている攻めの男が嫌いでした。そもそも嫌っていたはずの人を好きになった経緯もよく分からないし、内容も中途半端でつまらなかったです。

過去のトラウマに奮闘する二人だけど、打ち明けたことによって互いのことを理解し、惹かれあっていくふたりがかわいかったです。その後の二人の言動は毎回赤面ものだけど、はじめて成就したアマアマな関係がもう少しみたいてす。

絵の雰囲気が好みだったので購入してみたのですが、ストーリーは全然合わず…(>_<) 初コミックスの作品は、基本お祝いを兼ねて甘口評価にしているのですが、絵柄の雰囲気はメチャクチャ好みなので、今後、悪い点が改善されるといいな…という気持ちを込めて、敢えて辛口評価にさせて頂きます。 まず、気持ちの変化が変。特に受け。嫌い、相容れない…と思っているのに、何で、悪い奴じゃないかも…と気持ちが変化するの？ 友達が、アイツは良い奴だよ…と言っただけで、悪い奴じゃなくなっちゃうの？ 気持ちの変化の理由が弱過ぎだと思いました。 2人のトラウマ描写も生温いし(ガツンと心を抉ってこない)、好きの気持ちがないのにSEXをしているから、甘さが最後だけ。ちょっと私には、甘さとキュンが足りなかったです。 そして1番合わなかったのは、白チューリップのポエム？比喩表現？モノローグ？なんかクサイし、解りづらかったです。私の読解力が無いだけかもしれませんが、作品の内容にガッチリ合っているとも思えませんでした。 ただ絵柄はホントとっても好みなので、次回作、攻め受けの好みが合えば、もう一度だけトライしてみようかな…と思っております。今度は、分かり易い、甘々の作品だといいなぁ…。

作者名が気になり…某作品に出てくる同人作家のPNと同じで。本家は神なのでリスペクトかな？と思い(無関係かもだけど)、その感性に期待もして…。一見対照的なケーゴとカナ。でも心の内では同族嫌悪で鏡面関係なふたり。隠した傷を暴き合って舐め合い、慰め合って惹かれ合う。テーマは良いんですが、不要なモノローグに、詩的というには拙い言の葉…自然体な表現はいいので余計モヤモヤ。このお話には友達の存在(受容する社会)は大きいのに、後半ふたりだけの世界にしてしまったのも勿体ないかな。

作者の自己陶酔がとても強い作品だと思います。なんか小難しく表現しすぎて、逆に当事者の気持ちが見えなくなってしまう残念さ。なんかいい事言ってる感じなのに心に響かない。ちょっと惜しいなあ。景吾が、一体何を望んでたのか、カナをどうしたかったのか、やっぱりピンと来ないです。本人の独白にあるように八つ当たりなんだろうけど、クローゼットゲイなんて沢山いるだろうに、なんでそんなに気に入らなかったのか不思議。気に入らないからやっちゃうって、男的考え？マウント取っておけ、みたいな？嫌がらせ？結構、最低だよね。それに対し、やられたカナの方は冷静でフラットで、それも不思議。