レビュー一覧

最初にこの作品を読んだ時は金欠で、ストーリーに魅力を感じながらも無料分だけで諦めたけど、再び無料分を読んでやはり先が気になったので、結局最後まで読んでしまった。ストーリー展開のテンポの良さは魅力だけど、梓が何故悪女と呼ばれるまで仕事をしないとならなかったのかを思うと、どんなパラサイト家族でも梓にとっては大事だったのに尽きると思う。結末に繋がる事件からの始まりも、先を読みたくなる見事な手法だし、梓も夜逃げや父親の失踪、お嬢様育ちの母親の入院がなければ、人並みの学生生活を送れたのに、大黒柱にならざるを得ずそれを当たり前のように押し付ける家族の方がむしろ性根が悪く感じた。初恋の彼も結局精神的な助けにもならなかったし、付かず離れずの小泉さんの方が、常に本来の梓を理解していたように思ったので、家族はバラバラになったけど、やっと解放されて小泉と向き合えて良かったと思う。万里村作品は最近は見かけないけど、やはりストーリーの魅力は褪せないと思う。

最初と最後で主人公の印象がガラッと変わりました。私が生まれた頃に描かれたとは思えない程、ストーリーが生きています。絵も古臭いという程ではなく、レディコミ特有のドロッとした物語に合うものだと思います。主人公がどんなに不幸になっても這い上がって生き抜く力は、日常に変化がなく疲れている時に元気をくれました。妹は姉に助けられながらも、力強くて美しい姉には決して勝てないことを僻んでいる。母は夫に対していつまでも女であることを諦められず、娘に全てを背負わせていることから目を背けることしか出来ない。この2人をただの恩知らずと言うだけじゃ物足りないから、本当に可哀想な残念な女達だということに。父とは名ばかりの男は論外。最後主人公が笑っていることで、これから先はきっと楽しく幸せに生きていくのだと信じたいです。

ヒロイン、全然悪女じゃないですよ。　　家がすっかり傾いて、病弱で世間知らずの母と、同じく全く現実が見えていない妹を必死に養っている。　　この母親は「わたしがまた働くから」とか抜かすけど、病院代が幾ら掛かっているか知らないんじゃないの？？　　姉におんぶに抱っこの妹も、少しは働こうという気無いのかしら。ちょっとしたアルバイトでも、お金がゼロよりはずっとましですよ。　　家族を見捨てて、逃げたくせに脅迫してきた父に至っては何をかいわんや。なんで、このヒロインはここまで酷い目に遭って、それでもまだ家族を支え続けるのか？逃げたってバチ当たんないと思うけど。（ちょっとは母と妹に思い知らせるべきですよ。）　　映画の”風と共に去りぬ”を思い出しました。　　南北戦争が終わって、財産は空っぽ。お母さんは亡くなって、お父さんは敗戦のショックでボケちゃってて。　　率先して、大家族みんなを養うために必死なのに、お嬢さまだった頃を忘れられない妹が、畑仕事しながら「スカーレットのせいで、こんな（荒れた）手よ。美しい手がレディの条件なのに。」この台詞聞いたとき、スカーレットは、みんな見捨てて、自分の為だけに生きてもいいんじゃないの？と思いました。そこまでしないと、妹たちの目は覚めないよ。（覚めても、スカーレットを罵るだけの気もしますが・・）　　このときとおんなじくらい、この漫画の母と妹には怒りを覚えました。　　ところで犯人は誰？？　　ヒロインが、いつか本当の幸せに出会えますように！！（そもそも、”悪女”って死語ですよね・・。この言葉も、男性に都合の悪い女性を貶めるための言葉だったのでしょう。）

この主人公はたくましくて、大好きです。妹やお母さんは彼女のことを理解してくれてなくて、養ってくれてるのに感謝もなくて、最低だなと思います。

おもしろかったです。主人公が生きる為、家族を支えるために強く、悪女になっていく姿がせつなく、美しく悲しかったです。

絵が古臭いのが見づらいけど、ストーリーがかなりハラハラしました。主人公の強さがすごい！逆に妹と母親がかなりイラつく。主人公には幸せになって欲しい！

主人公がとても強い女性で応援したくなりました。

懐かしくて購入しました。絵は古く感じるけど今でも話は面白く当時を思い出しました!

まっすぐな主人公に惹かれますが、とばっちりで殺された人があまり気にかけてもらっていないようで気の毒になってしまった。

絵柄もストーリー構成もひどく古いが描かれているストーリーのテーマ「生活の為、成り上がるためには悪女になっても」は時代を超える真実の力がある。このテーマだけで読み進めてゆく感じである。様々なエピソードも使い古されているものが多いが、それだけにオチが分かっていて安心して読めるというところはある。