レビュー一覧

あらすじを読んで、二人とも結婚してるのにどうなるの？と思いあっという間に読み終えました。ヒロインが中絶を勧められても断った訳や、ヒーロー家族の過去のお話など盛りだくさんです。ヒロインのことを、最初のうち保育器くらいに思っていたのにいつの間にか女性として見始めた時のヒーローの気持ちや、お腹が大きくなるにつれ赤ちゃんとの別れを悲しく感じ始めるヒロインの苦悩がしっかり伝わってきて良かった。ラストの赤ちゃんの名前にもキュンとしました。ただ、ヒロイン夫やヒーロー妻にもう少し登場してほしかったなぁ…。

この世は理不尽に満ちている。亡き妻が必死で努力しても妊娠出来なかった赤ちゃんを、見ず知らずの女性が簡単に妊娠したという事実を突きつけられたら、怒りを覚えるのも無理ありません。でも、このヒーローは最初尖ってますが、決して傲慢な人ではありません。生まれてくる赤ちゃんを愛そうとして、女性週刊誌を一生懸命読むようないい人。ヒロインはヒーローと交わした契約から、胎児への愛を持たないよう、ましてやヒーローを好きになってはいけないと、自分に言い聞かせる健気で芯の強い女性。読み始めから結末はわかっていましたが、二人の心の変化が丁寧に描かれていて面白かったです。ヒーローが、家に帰ってくるなりキッチンでつまみ食いをするのが可愛いなあと思ってしまいました。

事の発端の医療ミス酷いですね〜でもありえないようなことでも現実にも起こるものですからそこはいいとして。　たとえ他人の子でも、誰かが強く望んだ希望を無にはできないという心意気は素敵です。そのせいでヒロインが前夫（序盤では現夫）に捨てられたのかと思ったらその前からダメだったんですね。。。　命の消えかけた母を安心させたくて成り行きで結婚してしまったのが裏目に出て残念なことに。　あんな男の子供を欲しくないのは当たり前です。ただ、不妊治療って結構お金がかかると思うのですがヒロイン（と前夫）はあまり裕福そうでないのに浮気しながら不妊治療も続けさせるってよくわからない男（前夫）です。　秘書さんはライバル登場か？！と思いましたがほとんど出て来ないし普通に秘書でした。　さて、メインの彼氏ですが、ヒロインがつらい思いをしてるのにわかってなくてダメですね〜　「早く自由になりたがってる」とか「子供はいらないと思ってる」とかニブすぎです。　別れがつらくなるから赤ん坊に関わりたくないってことがなぜわからん！このニブチン！　ヒロインは「出産したらすぐにお払い箱になる」と固く思い込んでいて、双方とも、出産後生活に困りそうなヒロインをナニーに雇う・雇ってもらうとか思いつきもしなかったみたいでイライラしました。　最後にプロポーズしたわけですが、出産直後までサプライズみたいに何も悟らせなくて、ずっとヒロインは別れの日が迫っていることで辛い思いをして、早産になったのもそのストレスが原因になっていないかと思ってしまいました。（引き留めるならさっさと言えよバカヤロー！）　でもまあ、ヒロインの良さを少しずつでも理解していけたので一応許しておくかな・・・・・・？