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レビュー一覧
アラビアのプリンスと私
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131件
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- 未購入レビューは星の評価（★）の対象外となります。
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海猫さん
5
2019-11-23
津寺里可子先生の描く作品はとにかく綺麗ですね。細やかに刺繍された衣装や宝石が散りばめられた宝飾品などなど、どのページもうっとりする美しさです。登場する生き物も愛らしく、特に作中に何度か登場するとあるカエル(丸みを帯びた体型の種です)のありのまま過ぎる描写は必見です。本作のヒーローとヒロインは頑なな支配者とそこに招かれた家庭教師という組み合わせで、懐かしの映画を彷彿とさせますね。ヒーローは何故頑ななのか、ヒロインは彼の心を解けるのか、作品後半はたっぷりと恋模様を楽しめます。そのぶん２人の心が通じ合ってからの描写が物足りない気もしますが、めでたしめでたしの先を想像するのは我々読者の特権。読了のすがすがしさを噛みしめつつ物思いにふけるのも宜しいかと。
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原作は『アームストロング姉妹』シリーズの2作目で、宮本果林先生がコミック化した1作目『ハーレムの無垢な薔薇』(この作品は『シークの愛の奴隷』の続編でもあります)の続き物です。このシリーズは3作目『イタリア貴族と飛べない小鳥』をのわきねい先生、4作目『侯爵への叶わぬ想い』を原田万木子先生がコミック化していますが、5作目は未邦訳のようです。話の方ですが、ストーリー展開そのものはシーク物の王道なんですが、王女様とアリババを始めとするペットたちがひたすら味わい深かったです。カエルなんてデフォルメされ過ぎていて最初は何の生き物だか分らなかったのですが(苦笑)、読み続けるうちに1匹くらい飼いたくなりました(笑)。原作の分量を考えたら2巻物にしてほしかったな、とも思いますが、話は特に駆け足感もなく綺麗にまとまっていますし、このシリーズのコミック版の中では一番満足出来る内容でした。