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その国の妻子持ち大使が王女と遊びで体の関係を持ち続けて妊娠させた上に、大したお咎めなし（家族ともども内密に国外追放）、大臣（臣下）の誕生パーティ（カジュアルではない）の招待状が当日来て、次期国王夫妻がノコノコ出席するとか、両国とも権威とか尊敬のない王族なのかしら…と余計なことを考えてしまうのでした。あと、この漫画家さんのメイン登場人物の大げさなセリフと表情だけで進行する芸風はいつも残念です（絵自体は上手だと思ってるからなのですが）。今回の大臣の誕生パーティシーンで二人の会話とダンスだけで進行、他人がほぼ出て来ないまま（二人のキスを見て「まぁ、素敵」という一言のみ）というのは、あまりに斬新でした。

プリンスと子供がかわいい。愛に一途で不器用なところも魅力的。

絵はキレイで、ヒロイン息子は無邪気で良い子で可愛いです！妻子持ちの大使の子供を妊娠したヒロイン。自国を出て子供と二人イタリアで暮らしていたが、妹の婚約を祝うために久々に自国に帰ったら妹は駆け落ちしており、妹の婚約者（他国の王子）と父親から結婚するよう命じられる。・・・プリンセスなのに、波乱万丈な人生ですね。色々と謎はあるのですよ。プリンセス、大臣の事のことといい、今回の事といい流され過ぎでは？ヒロイン抜け出して大臣に会いに、って、プリンセスがそんなに簡単に抜け出せるの？この国のセキュリティは大丈夫？妹も駆け落ちしているし。大臣になる時点で家族の有無なんかは調べがついているでしょうに、なぜヒロインが知らない？プリンセスをだまして妊娠させた大臣が国外追放だけで済まされるってどんな国？今後の利権争い対策で大臣の行方は調べているのでは？婚約発表とか大臣の誕生パーティーとか急すぎじゃない？ヒーローの母親・・・女王よね・・・どこ行った？女王が簡単に捨てられるような国なの？ヒーローのヒロイン息子に対する発表・・・なぜ事前にヒロインに相談しない？一般貴族のお話ならばまだ理解できなくもないけれど、プリンスとプリンセスのお話とは思えない・・・。

国王がそんな嘘をついちゃダメでしょう。ヒーローよくても他の人みんなダメだと思います。ストーリーはさておき、この作者さんのお話の登場人物って、みんないきあたりばったり、思いつきだけで行動しているように見えるのはなぜでしょう。このお話だけでなく、他の作品でもそうなのですが、Aだといって叫びながら突っ走っていたのが、次の瞬間いきなりBだと言って違う方向に走り出す、みたいな支離滅裂なものを感じます。読んでいて落ち着きません。

なんだか、強いんだか弱いんだかよくわからない人ですね、彼も彼女も。まあ、そんな二人だから惹かれ合ったのかな。

『地中海で恋して』シリーズの６作目です。このシリーズは４作目『天使を買った伯爵』を篠原正美先生、７作目『冷ややかな恋人』を岡本慶子先生がコミック化していますが、今作は胡蓉先生がコミック化した１作目『結婚の掟』との関連性が特に強い作品で、『結婚の掟』でソフィアが逃げ出した頃サンティナ王家の人たちがどうしていたかが描かれています。話ですがヒーローが何だかんだいって結構いい人です。この人、原作版『結婚の掟』ではソフィアから物凄く嫌われていたけど、絶対『結婚の掟』のヒーローよりいい人だと思います。ただヒーローが「嘘」をついた理由についてヒロインの誤解がとけるところが急展開過ぎるのがマイナスかなあ。もっとページ数があれば。

ルカが可愛い〜！！ヒロイン父はいくら王様でも、言っていいことと悪いことがあるって分かってるだろうに。ヒロインには高圧的だな。

なんだか納得いかない感じです。プリンスは？芯がない感じでした。プリンセスの過去も中途半端でちょっと強引にまとめた感じですね。プリンセスの真っ直ぐで可愛らしい感じとルカの無邪気なところがよかったです。

もっとクールなプレイボーイかと思いきや、なんとまぁ、不器用な人だこと。愛を知らないから、愛することを知らない、愛されることも知らない、愛を伝える方法も知らない。タイトルの内容は、どこでヒーローはヒロインを裏切るんだろうと思っていたら・・・不器用なヒーローの愛の形でした。ヒロインには気付いてもらえなくて、ヒロイン母からの電話で気づくという（笑）

う〜ん、試し読みをして購入しましたが、後半はいまいち、私の好みでは無かったです。