レビュー一覧

同性愛ものってあまり読んだことがなかったのですが、この作品は綺麗で同性愛が何だか清潔なものに感じられました。主人公はどこにでもいる感じのちょっと卑怯で自分のことが一番大切って感じの女性なのですが、そこが現実的で異性愛者の私でも感情移入できました。全体的に綺麗な作品、この言葉に尽きると思います。濃い内容ではないけどまた読み返してみたくなる作品でした。とても面白かったです。

同姓への想いを自覚したまま異性との付き合いを続けてきたルツ。カフェで出会った美術雑誌編集者の環がルツの書いた小説に登場する「Y」の存在について、いちファンとして述べた感想にルツは驚き、環にもう一度会って欲しいと申し出ますが断られます。それでも環に会って話がしたいルツ…。男女とか関係なく恋人がいるのに、たまらなく惹かれてしまう相手に出会ってしまった辛さ、切なさ、罪悪感が痛々しかったです。でも、恋愛ってまさにそんな感じ！内容もボリュームもわたしは大満足でした。

これはすごい作品。どうして異性ではなく、同性なのか？　異性だと何となく違和感を感じるところ、同性だとしっくりいって違和感がないところをきちんと表現している。小説以上に心理描写がしっかりしている漫画。何度も読み返したい作品です。

良質の小説を読んだような読後感。作中の人物がかなり激しいことを言っているのに淡々とした描写に見えるのはコントラストの強い静的な絵のせいだろうか。息詰まるような三角関係、のはずが、主人公を取り巻く人々がオトナなおかげでドロドロしていない。出てくる人たちはみな、実在していたら好きだなあ。作家という職業にあるため、自分に絡む人間関係を書くために消費しながら生きているような主人公は途中ずるくも見えたが、迷いつつ本当の自分を探していたのだと最後になって思った。

大好きです。この作品。ゲイの話はたくさん読んだけど、レズの話でここまでカタルシスを感じたのは初めて。レズの話って、なんだかフワフワして取り留めもなく、ただ綺麗なだけで終わってしまうことが多く、不満だらけだったのですが、この作品は女の性というものと真正面から見た感じが半端ないです。主人公がグレーな感じでフラフラと男と女をいったりきたりしてるのも、すごく共感できました。そして女のズルさと開き直ったときの潔さの描写もすごくリアルです。

このひとのかく人物の身体、お腹のしわ、よりがスキ

ままならなさ。本作を読んで浮かんでくるのは、人生は考えている通りに動いていく訳ではない、という事。読み応えありすぎですよ。これを理解できるストレート男性なんているのかな。

とてもリアルで、主人公のずるいところも共感できて、色々と考えさせられる作品でした。大人向けの作品かもと思いました。

わかりすぎる、リアルだなぁとおもいました。社会人になり、異性と恋愛を経験していると、初めて同性に恋愛感情を抱いた時の消化の仕方は学生の淡い気持ちとは全く違う。ただただ幸せな日常の続編を読みたくなる作品でした。

ヒロインは　れズビアんンというよりバイなんじゃないかな、と思いました。そういう定義をしたほうが　自分が楽になるんじゃないかな、と思うと同時に、自分のセクシャリティーを自覚して　認めた過程が描かれていたのかな、と思いました。それにしても、男性の編集者さん、優しすぎます。