レビュー一覧

作者さん買いです。鈍感そうでいて繊細さもある攻と受のカップルです。ちょこちょこと山あり谷ありですが、穏やかに静かに話が進みます。甘々なシーンは多くはありませんが、キュンキュンします。

作者買い。設定も面白いし途中まで凄い良かったんだけど攻めが勝手。色々理由があったとしても話あえや。と思っちゃう。ほんで後から追いかけてこられても私なら全力で相手をぶっ潰すって考えるタイプだから合わなかった。けど好きな人は好きだと思う。

あまり余計な情報を入れたくない作品なので、どうやってレビューを書こうか迷ってますが、今回はラブコメ色が強い作品だなって思いました。すごく笑えるとかそういうのではないんですけど、2人の会話とか周りの雰囲気とか。なかなか甘々な状況にならないので、もっとイチャラブしてる2人が見たかったです。

"10０万人にひとり”の運命の人・・そんな始まりの恋はどんなふうに展開していくのだろう・・とワクワクしながら読みました。軽快なテンポの中、少しずつ二人の距離が縮まっていくのが、伝わります。ただ、一方が相手に特別な思いをもっていた（恋愛的な気持ちでなくても・・・）からこその大団円であって、お互いに全くその気がなければこんな風に（男女であっても・・きっと）ならなかったんだろうな・・・というのは分かりました。（今回は、本当の100万人の相手ではありませんでしたが、）ＡＩの万能感はこれからますます精度が上がっていくのでしょうが、自分だったらきっとすごく怖いな・・・と。”100万人に一人の相手”と言われて紹介されてあった人が、露骨にがっかりしてたら立ち直れませんから・・・。

一穂先生は文章がすごくうまくてサクサク読めるのになぜか｢萌え｣られない作家さん、というのが正直な印象です。｢イエスノーシリーズ｣も｢新聞社シリーズ｣も｢雪よ～シリーズ｣も｢ふったらどしゃぶり｣も全部読んでおいてその感想なのか自分、なんですけども。ただ、無料お試し読むと、やっぱりその文章力に引きずられてズルズル買ってしまい……。おもしろいんです！おもしろいんですけど、お互いどこで気持ちのスイッチ入ったのか、男同士なのにどこでそのハードルを越えたのかが、毎回一切わからなくて、急にくっつくのが不可解です！今回もそう！読みやすくて面白かったんですけど、｢どこで男同士のハードル乗り越えたの!?｣って、すごくあっさりくっついてしまってて……。でも上手いです！本当に文章が上手い！読みやすい！面白い！まあBLなので｢男同士？それが何？｣で割りきれる人なら、ハマれる作家さんだと思います。現にすごく人気がありますし。一穂先生の作品としては、BLでなくむしろ一般書が読んでみたいです。

作家買いです。Alが弾き出す〝運命の相手〟お膳立てされた状態でどんなロマンスが繰り広げられるか楽しみにしてました。攻めのペースにどんどん引っ張られる受けが、攻めの父親のダメ出しをするシーンが良かったです。正直攻めは恋愛ではなく目的があっての行動なのですが、いきなり運命の人と言われるよりは納得が出来る気がします。ただ婚活で登録したのに同性でいいのか？と思わなくはないけどBLだから全て良し。

久しぶりにこの作者さんの物語では人気のあるシリーズもの以外を読みました。恋愛づくではないのに、緩やかに寄り添って恋になっちゃうのは毎度ながら見事です。自然すぎて、違和感なさ過ぎ。普通に家族がいて、普通に仕事もしている人間が、出会って惹かれたのが同性だったんだなー、と納得してしまえるリアルさです。

まずは予備知識なしに読んで素直に受けの澄君と共に楡君に翻弄されてしまいましょう。結構振り回されて頭の中に疑問符が飛び交います。いろんな伏線が回収されて謎が解けてハッピーエンドで終わっても、何気に楡君酷くないか？とモヤモヤ…。でも分かった上で二度目を読むと節々に滲む楡君の気持ちがちゃんとあって、いい、許す。澄君は少女漫画好きのノンケ童貞、AIでマッチングする会社の広報担当、楡君はそのAIの開発担当のやっぱりノンケの研究者。100万分の1の確率でマッチングされた運命の相手、としてお試し交際する所からお話が始まります。相手がこの懐の深すぎる澄君でなかったら始まらないお話。一方楡君は温度の低そうな掴み所のない人で、どことなく違うお話の栫君を彷彿とさせるようなイメージ、でも不器用でもっとかなり人間っぽいですけどね。甘味もあるけど苦味も酸味もエグ味も懐かしい味もあって、いろんな気持ちが味わえるお話でした。結局のところ運命ってなんなんだ？と、考えさせられます。澄君の幼馴染で妹の婚約者である公君が言う運命についての一言がすごく良かったな。イラストも特にカラー絵が素敵でした。

うーん。評価難しいです。面白いと言えば面白いんだけど、とても温度が低い。盛り上がりに欠けるというか萌えられないです。

リアルな日常の得意な一穂ミチ先生にしてはマッチングアプリは珍しい。