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鬼灯さん家のアネキ（＋妹）
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ギリギリの線で「きもちわるい」に陥らないバランスで連載が終了した前作の「アネキ」は、「ワールドゲイズクリップス」の1巻と並んでイガランのセンスが全開の作品だった。しかし本作(及びWGC3巻)は、「あっち側」に行ってしまった印象が強い。キャラの心理を曖昧にした描画は減り、直接表現重視となる。ゴローは単なる性欲発現ロボットと化し、ハルは強敵である妹の出現で余裕が無くなり、エロで張り合うだけの存在となってしまった。更に「入ってこさせない距離」を常に確保していた水野がゴローにあっさり胸を触らせているなど、メインキャラが変貌してしまったことで前作で味わえたギリギリ感がなくなってしまった。その原因は新キャラである妹。前作においてもこの姉弟は、実姉にはビビりまくり、美咲が乱入するたびにアタフタ、水野への気持ちに揺れ、とラブラブのようでいて不安定だった。しかし、それでも「同居」の強みが余裕を生んでいた。が、「妹」が「同居」してきては、インパクトは他人の比ではない。必然的に不安定な関係を強固にするしか関係を守る方法が無くなり、行動が直接的になってしまう。大好きな作者なのだが、本作あたりからの劣化は見るに耐えない。