レビュー一覧

最後の話は、無理やりホッコリでしたがあとは犯人のキチガイぶりがすごいです。異常者そのものって感じでした。

殺人者側の言い分はとうていなっとくできないものばかり

こういう事件を読むと、「生まれながらの殺人者はいない」とかいうけど、殺人者になりやすい人格はあるんじゃないかな、と思ってしまいます。

一冊に9件もの凄惨な事件をまとめているので説明不足に感じられる部分もありますが(特に北九州の事件)、リアルな作画も相まって読み応えがあります。殺人犯の"正体"という意味ではレッサーパンダ事件の犯人の背景に正にハッとさせられました。鬼熊事件に関してだけやたらと「ったく熊さんはしょうがねえなあ！」みたいなおちゃらけノリなのがあまり納得できませんが…。そういう倫理観の時代とはいえ、妻子がいるのに愛人に入れ込んで、自分だけの愛人の地位に甘んじてくれないから殴り殺すとか…。事件を調べましたが殴られている愛人の悲鳴が100メートル先まで聞こえたそうですよ。それでも熊さんの自死を知って奥さんは無事でいて欲しかったと泣いたとか。せちがらいですねえ。

知らない事件ばかりでした。日常普通に生きていられることに感謝！

絵も写実的に描かれ恐ろしい殺人鬼による凄惨な実際事件をたっぷりと堪能できます。こういう時、「この世で一番恐ろしいのは幽霊・災害なんかじゃなく人間だ！」というのがセオリーなのでしょうが、彼らはもう人間ですらない、人の姿をしているだけのモンスターです。本書を読んでいく上で最も安堵できる瞬間は、「死刑判決が下りた・執行された・死亡した」などの箇所です。それならばもうこの殺人鬼たちはこの世にいない。私たちが娑婆で遭遇することはないのですから…。

宅間があそこまで腐った人間とは知らなかった。ホームレス殺人事件の被害者ってどんな人だったんだろう。もうちょっと詳しく描いて欲しかった。

リアルタイムでニュースを見た事件もあり、割と面白かったです。同情の余地のある殺人者から自分本意な不愉快極まりない殺人者まで様々ですね。被害者にならない為にも、こういった漫画や本をよく読みます。

内容はともかく48時間レンタル100ポイントは破格と思えるボリュームで読み応えはあります。読んでいて気持ちのいいものでは全くないけれど、事件の内容や背景については掻い摘んでは知れました。

加害者はもしかしたら被害者でもあるのだと思う事件もあり心苦しかった。画が劇画調なので真実味を感じ良かったと思う。